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越谷市 Koshigaya City

現在地

更新日:2017年6月14日

ページ番号は58572です。

デザイナー 板橋よしえさん

私の服を好きでいてくれる人がいる限り、おばあちゃんになっても作り続けたい!

 日本だけでなく、いまや世界中の若者から注目される原宿系ファッション。その原宿系を代表するブランド〈CandyStripper(キャンディストリッパー)〉を作り、20年以上に渡ってオリジナリティあふれるファッションを提案し続けているデザイナー・板橋よしえさん。
 好奇心と行動力に満ちた、その人柄に迫ります。

プロフィール

 昭和50年、越谷市生まれ。株式会社ミニストリー常務取締役。埼玉第一(現・開智)高等学校を卒業後、服飾系専門学校「バンタンデザイン研究所」に入学。
 在学中の平成7年、ファッションブランド〈CandyStripper〉を立ち上げる。遊び心あふれる個性的なデザインは立ち上げ当初から人気を集め、現在も10代から50代まで幅広い年齢層の女性に支持されている。
 また、ミュージシャンの衣装、スタイリング、CDジャケットのアートディレクション等も手がけている。

洋服好きは母の影響 進学校から服飾の世界へ

  「幼い頃の私は母の手作りの服をよく着ていました。母もファッション雑誌をずっと愛読するような人で、たまに雑誌に出てくるお店で洋服を買ってくれることもありましたね」
 お母さんの影響を受けながら成長し、小学校高学年の頃には私はこれが着たいとファッションへのこだわりを見せ始めた板橋さん。同級生に「よしえちゃんの服、かわいいね。どこで買ったの?」と聞かれる存在だったとか。
 「高校生になると、もう四六時中、洋服のことばかり考えていました。週末になると金髪のウイッグをつけて原宿に通ったりして。母から、越谷では目立ちすぎるからウイッグはやめて! と言われていました(笑)」
 私立の進学校に通っていた板橋さんですが、大学には行かず、ファッションの専門学校に行くことを決意。
 「学校の先生にはとにかく反対されました。でも、両親はやりたいことをやりなさいと言ってくれたので、一切迷うことはなかったですね」

19歳でブランド立ち上げ 20歳で会社設立

 専門学校に入ってからは、ファッション漬けの毎日。洋服作り、スタイリング、ファッションショー…とにかくやりたいことだらけだったといいます。
 「やりたいことを全部やるためにはどうすればいいか? その答えがブランドを作ることでした。自分が本当に着たい服を作りたい一心で、友達を誘って〈CandyStripper〉を始めたんです。思いは真剣とはいえ、みんな学生だったり仕事を持っていたりしたので趣味的にやるつもりでした。でも、雑誌に取り上げられたりしたことで反響がすごくて。とってもうれしいのと同時に、通信販売の受注生産が追いつかない状況がどんどん深刻になってしまいました」
 そこで、趣味ではなく本業として向き合おうと決心した板橋さんは、学校の理事長に相談してスポンサーになってくれる方を紹介してもらい、20歳で株式会社ミニストリーを設立。店舗出店に乗り出します。
 「ビジネスをよく知らない私たちに2,000万円という大金を出資してくださるなんて、いま思うとすごいこと!」
 と振り返る板橋さんは、その方からビジネスのノウハウを学び、京都店、渋谷店をオープンし借金を無事返済。平成11年には念願の原宿店をオープンし、現在は全国に8店舗を展開しています。
 「原宿にお店を出すのは夢だったし、事務所と店舗が一緒にあるので、作ったものをすぐお店に並べることができてお客様とも触れ合える。私にとってこのお店は理想の場所なんです」

新たな世界が開ける アーティストとのコラボ

 ブランドは今年で22年目。40代になった板橋さんの意識には変化があるといいます。
 「かわいくってワクワクするものというモノ作りの基本姿勢は変わりません。でも20代の頃は、自分が着たいものを作る!という気持ちだけでしたが、長く続けていると、昔からのお客様から今の若い世代まで年齢層も広がっています。だから、〈CandyStripper〉らしさは保ちつつ、幅広い世代が楽しめるスタイルであることを大切にするようになりました」
 また、ブランドのデザイン以外にも、アーティストとのコラボレーションも積極的に行っています。
 「初めてステージ衣装のスタイリングをしたのがGLAY。男性ミュージシャンが私に声をかけてくれることが衝撃だったし、新鮮でした」
 それ以降、PUFFY、チャットモンチーなどさまざまなアーティストの衣装を担当。最近、印象的だったのは女優・二階堂ふみさんとのコラボだったそう。
 「ふみちゃんのリクエストは和のテイストでカッコイイ、本格派のスカジャン。和というのは私の中にはない世界だったので、正直大変でした。でも新宿伊勢丹で販売したらものすごい大反響で、悩んだ分、達成感がありましたね」
 今年はPUFFYの大貫亜美さんとのユニット〈ROMPUS(ロンパース)〉のコレクションも発表予定。アーティストとの共同製作は、自分に新しい引き出しを作ってくれる刺激的な場だと言います。

ママになっても意欲的 いよいよ海外進出も

 板橋さんは昨年12月に第一子となる女の子を出産。子育てと仕事で多忙な毎日ですが、月に一度は越谷の実家に帰省するそうです。
 「越谷に来ると、空気がいいなあ〜と思います。星が見えるのもいい!ブランドを立ち上げた頃はまだ実家に住んでいて、忙しくて毎日終電で帰っていたんですが、きれいな星空に癒やされていました」
 ママになっても仕事への意欲はとどまることはなく、海外進出の計画も動き出したといいます。
 「海外からのオファーは以前からあったのですが、実現しないままでした。子どもを持ってホントに自分の時間がなくなったなとは思いますが、スタッフ、友人、家族、そしてお客様に支えてもらいながら、これからもブランドを成長させていきたい。私の服を好きだと言ってくれる人がいる限り、おばあちゃんになっても作り続けます」
 地元が生んだ日本のカワイイ文化をけん引するファッションリーダーは、世界に向かってさらに飛躍してくれそうです。

板橋さんの写真
「流行を追うのではなく、ブランドの独自性を保つことが一番大切。でも独自すぎて、着にくいものにならないよう心がけています」

インタビュー記事のダウンロード

広報こしがや季刊版 平成29年夏号(平成29年6月15日発行)に掲載

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市長公室 広報シティプロモーション課(本庁舎4階)
電話:048-963-9117
ファクス:048-965-0943

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