更新日:2023年12月19日
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【コラム】日本は男女平等が遅れている国?(ジェンダー・ギャップ指数とは)
日本は男女平等が遅れている国?
2025年の日本の男女平等指数
世界経済フォーラムは、毎年、世界各国の男女平等度合いを指数化した「ジェンダー・ギャップ指数」を発表しています。2025年の日本の順位は、調査対象148カ国中118位。順位は前年と変わりませんでしたが、先進7カ国(日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・イタリア・カナダ)の中で最下位であり、日本が先進国にも関わらず、男女平等という面で大きく遅れている国ということがわかります。
国名 | 総合順位 | 経済順位 | 教育順位 | 健康順位 | 政治順位 |
---|---|---|---|---|---|
イギリス | 4(14) | 38(58) |
1(1) |
102(104) |
5(18) |
ドイツ | 9(7) | 83(82) |
86(91) |
93(63) | 8(6) |
カナダ | 32(36) | 35(33) | 1(55) | 77(92) | 41(42) |
フランス | 35(22) | 52(48) | 1(1) | 75(75) | 34(27) |
アメリカ | 42(43) | 23(22) | 1(1) | 58(77) | 55(63) |
イタリア | 85(87) | 117(111) | 51(56) | 89(94) | 65(67) |
日本 | 118(118) |
112(120) |
66(72) | 50(58) | 125(113) |
(備考)調査対象は148カ国です。
ジェンダー・ギャップ指数とは何か
ジェンダー・ギャップ指数は、「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野における男女格差を総合して割り出ます。
報告書では、このままいくと世界全体でジェンダーギャップを解消するまでには123年かかるとして、各国に取り組みを強化するよう求めています。
日本の順位が低いのはなぜか?
日本では特に、政治参画と経済分野での順位が低く、このことが全体の順位を引き下げる要因となっています。
政治参画
毎年、女性の政治参画率が低いことが指摘されています。衆議院の女性議員の比率は15.7%(2024年10月)、参議院29.4%(2025年8月)とかなり低く、国政だけでなく地方議会においても女性の比率が低いなど、女性の政治分野への参画はかなり遅れているといえます。
経済
管理的立場にある人の男女比と男女の賃金格差が、低スコアの要因といわれます。
日本においては、ライフイベントと言われる結婚・妊娠・出産が女性に与える影響が非常に大きく、キャリアアップが阻まれる原因にもなっています。男性の育児休業や、男性版産休制度など、制度面での整備は進んできましたが、実際の取得率はまだまだ低いのが現状です。
また、一度退職をした人が子育てを終え、再び就業しようとしたときには非正規(パートやアルバイト)での雇用となることが多く、男女の賃金格差にもつながっています。
さらに、実績や能力があっても『女性』という理由で昇進できない「ガラスの天井」と呼ばれる風土も根強く残っているようです。
女性の活躍と経済発展
女性が社会進出することの是非については、人それぞれ、さまざまな意見があると思います。ただ、この「ジェンダー・ギャップ指数」を公表している機関がどこなのかということは、再度確認してみる必要があるかもしれません。
「世界経済フォーラム」、つまり、経済に関する国際的な機関なのです。そもそも、100カ国以上にのぼる国々について、各分野の男女平等状況を指数化し、分析して、毎年報告書として公表するということは、大変な手間と資金のかかることです。
世界経済フォーラムがジェンダー・ギャップ指数を毎年公表しているということ、それはつまり、女性の活躍と経済発展が密接な関係にあることが、すでに世界の常識となってきていることを示すものでもあるのです。
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