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越谷市 Koshigaya City

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更新日:2019年2月21日

ページ番号は10839です。

平成31年度教育行政方針

平成31年度教育行政方針

 近年、少子高齢化の進行とともにグローバル化・情報化が進展する中、教育を取り巻く環境は大きく変化しております。学校教育の現場におきましても、学力の向上、規範意識の高揚、積極的な生徒指導の推進、家庭・地域との連携、さらには、いじめ・不登校への対応など、粘り強く取り組まなければならないさまざまな課題があります。
 このような中、将来を担う子どもたちが自ら夢や希望、目標をもって自己実現を果たすことができるよう、学校教育において「生きる力」の基盤を育むとともに、生涯にわたり学んだ成果を地域社会に還元できるような「循環型生涯学習社会」を実現することが求められております。教育委員会では、越谷市の教育大綱である第2期越谷市教育振興基本計画に基づき、地域の皆さまや関係機関と連携し、一つの目標に向かって創意工夫を重ねながら、教育施策を着実に進めてまいります。
 それでは、以下、第2期越谷市教育振興基本計画の基本目標に沿って主要な施策を申し上げます。

 まず、基本目標1の「生きる力を育む学校教育を進める」について、申し上げます。
 学校教育における主要な施策ですが、ICTを活用した教育については、児童生徒の学力の向上や情報活用能力の育成のため、タブレットなどを活用した、より分かりやすく魅力ある授業が行えるようにするとともに、児童生徒の課題にあわせた学習支援ができるよう、自学自習システムの充実と活用を図ってまいります。また、情報モラル教育については、児童生徒がパソコンやスマートフォン等の機器およびSNSを正しく有効に活用できるよう、授業での指導や教職員研修を実施してまいります。
 学校図書館については、児童生徒の読書活動を一層推進するため、各学校週2日配置をめざして学校司書を段階的に増員するとともに、その資質向上や司書教諭・学校図書館運営ボランティアとの連携強化を目的とした研修会を実施してまいります。
 小中一貫教育については、学力の向上・中1ギャップの解消・自己肯定感の高揚を目的として、全小中学校へ研究指定・研究委嘱を行うとともに、5年間の総括と次年度以降の新たな計画を策定してまいります。また、指導内容および指導方法については、各種学力調査の結果を活用し、工夫改善に取り組んでまいります。
 教科用図書の採択については、小学校13教科および中学校11教科の採択年度となり、特に小学校外国語科については初めての採択となることから、採択事務の透明性を確保し、適正かつ公正に取り組んでまいります。
 伝統文化を尊重し国際性を育む教育については、平成32年度から始まる新学習指導要領に基づく小学校外国語教育の実施に向け、語学指導助手(ALT)の効果的な配置や教員を対象とした研修会等を実施してまいります。
 防災教育については、児童生徒が自らの判断に基づいて行動し安全を確保できるよう、「学校防災の日」における全小中学校一斉の避難訓練や引き渡し訓練を実施するなど、自助・共助の意識を育てる防災教育を推進してまいります。
 交通安全・防犯教育については、登下校時の子どもの安全確保に関する国の「登下校防犯プラン」の実施に向け、越谷警察署や学校、保護者、地域との連携のもと、登下校時における児童生徒の安全確保に向けた取り組みを推進してまいります。
 心の教育については、非行問題行動の未然防止に向け、きめ細かな生徒指導を通して児童生徒の自己肯定感を高めることができるよう、教員の指導力向上を目的とする研修を実施してまいります。
 教育相談については、一人ひとりが明るく楽しい学校生活を送り、自己実現を図ることができるよう、教育相談員やスクールソーシャルワーカー、小中学校等が連携した組織的な相談体制を充実するなど、学校生活に不安を抱える児童生徒および保護者への支援に取り組んでまいります。また、越谷市いじめ防止基本方針に基づき、教員を対象にいじめ予防の視点を重視した出前研修会を実施するとともに、がん教育など命の大切さについて主体的に考えることができる授業を行うなど、いじめの未然防止・早期発見・早期解消に努めてまいります。
 学校教育における人権教育については、児童生徒が人権について正しく理解し、発達段階に応じた人権感覚を身に付けられるよう、教職員の指導力向上を目的とした研修を実施してまいります。
 健康教育については、児童生徒が健康な生活を送るための基礎を (つちか)うことができるよう、学校歯科医等の指導による養護教諭を対象とした研修会を開催するなど、学校保健活動の充実に努めてまいります。
 学校給食については、食を通して児童生徒の健全な心と身体を育むため、健康的な食生活に役立つ和の食材を使用した献立を取り入れるとともに、「和食」をテーマとした指導を行うなど、児童生徒の日本の食文化に対する理解を深めてまいります。また、「食事に関する調査」に基づき、家庭を対象に「朝食」をテーマとした食育講座を実施するなど、健全な食生活や望ましい食習慣の形成を図ってまいります。
 中学校選択制については、保護者や児童の多様なニーズに応え、子どもたち一人ひとりがより充実した中学校生活を送ることができるよう、各学校が取り組んでいる特色ある学校づくりの推進や情報の発信に努めてまいります。
 多様な就学機会への支援については、経済的理由により就学困難と認められる児童生徒の保護者に対し、引き続き就学費用の一部を援助してまいります。特に、小学校入学前に必要となる学用品費について、入学前支給を実施してまいります。また、高校・大学等の入学資金の調達が困難な保護者に入学準備金の貸付を行い、教育を受ける機会の確保に努めてまいります。
 幼稚園教育への支援については、すべての子どもに質の高い幼児教育を保障するため、幼稚園への就園奨励に係る補助金を交付するなど、保護者の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 特別支援教育については、一人ひとりの障がいの特性に応じた支援を行うため、特別支援学級の早期の全校設置に向けた取り組みを推進するとともに、特別支援教育支援員の増員と効果的な配置に努めてまいります。また、個別的な教育ニーズのある児童生徒に対応するため、専門家による発達支援訪問指導や、専門性の向上を図る教職員研修を実施してまいります。
 義務教育施設については、快適な学習環境を整えるため、小学校トイレの洋式化などの施設改修を実施してまいります。また、通学区域内の児童数の急激な増加に対応するため、川柳小学校校舎の増築工事を実施してまいります。さらに、「登下校防犯プラン」の実施に向けた取り組みの一つとして、小学校の通学路へ防犯用カメラを新たに設置するとともに、教育の質の向上や校務の効率化を図るため、校務支援システムの活用を推進してまいります。
 教職員の資質の向上については、社会の変化に的確に対応した教育指導を実践できるよう、研修内容の充実に努めてまいります。また、教職員がいきいきと教育活動を行えるよう、在校時間の適正な管理やストレスチェックを実施するなど、教職員の健康の保持増進に努めてまいります。
 地域に根ざした特色ある学校づくりについては、地域の教育力を活用し、地域との強い絆で結ばれた学校づくりを展開するため、10校に学校運営協議会を設置するとともに、全小中学校設置への準備を進めるなど、コミュニティ・スクールを推進してまいります。また、学校応援団や退職教員、学生ボランティアを活用し、こばと塾による学習支援を引き続き実施してまいります。

 次に、基本目標2の「生涯にわたる学びを充実し、地域の文化を創造する」について、申し上げます。
 生涯学習における主要な施策ですが、生涯学習活動については、多様化する市民の学習ニーズに的確に対応し、一人ひとりが主体的に学ぶことができるよう、市民との協働により、生涯学習フェスティバルやこしがや市民大学を企画・運営するほか、公民館における各種学級・講座を開催するなど、学習機会の充実に努めてまいります。また、学習成果を地域社会やまちづくりに活かすことができるよう、生涯学習リーダー・ボランティア養成講座を開催し、人材育成の支援に取り組んでまいります。
 社会教育における人権教育については、人権問題に関する正しい理解と認識を深め、人権意識の高揚を図るため、関係機関との連携により講演会や講座等を開催し、人権・同和教育の普及・啓発に努めてまいります。
 あだたら高原少年自然の家については、施設の耐震補強の工法等について検討してまいります。
 科学技術体験センターについては、理科や科学に対する児童生徒の興味・関心を高め、未来を担う創造性豊かな人材を育成するため、学校や科学分野の専門機関と連携した体験事業の充実に努めてまいります。また、開催日時や内容に工夫を凝らし、子育て世代からシニア世代までそれぞれの年代に応じた魅力的な講座を開催してまいります。
 図書館については、市民の多様化・高度化・専門化するニーズに応え、一人ひとりの知る権利を保障するため、やさしい表現方法で作られたLLブックの収集や北部図書室における児童書の整備など、図書館機能の充実に努めてまいります。また、図書館 寄席 (よせ)や子ども向け古典講座を開催し、図書館サービスを通して市民文化の向上を図るとともに、中学生による同世代への「おすすめ本」紹介コーナーを設けるなど、子どもの読書活動を推進してまいります。
 芸術文化については、市民が日頃の活動の成果を発表できる機会の充実を 図るため、越谷市美術展覧会において第20回を記念した特別賞の表彰を行うなど、趣向を凝らしたプログラムを企画してまいります。
 特色ある地域文化については、伝統文化への理解を深め、地域に対する愛着や誇りを育むため、第30回を迎えるこしがや 薪能 (たきぎのう)において記念の写真展示を企画するとともに、1回限りの体験型で行っていた能楽養成事業を10回連続のコース制に拡充するなど、鑑賞と体験の機会を提供してまいります。
 文化財については、貴重な文化的遺産として後世に継承するため、引き続き大道遺跡の発掘調査を行い、埋蔵文化財の保護に努めるとともに、中学生を対象に発掘調査体験の機会を提供してまいります。また、大間野町旧中村家住宅および 旧東方村 (きゅうひがしかたむら)中村家住宅については、郷土の歴史や文化を学ぶことができるよう、昔のくらしを体験できるイベントを開催するなど、郷土に関する学習の場として活用してまいります。

 次に、基本目標3の「生涯にわたりスポーツ・レクリエーションに親しめる環境をつくる」について、申し上げます。
 生涯スポーツにおける主要な施策ですが、健康ライフスタイルづくりの支援については、日頃運動する機会の少ない市民が気軽にスポーツを始められる契機となるよう、スポーツスタンプラリーの実施や定期的なウォーキングイベントの開催など、多様な機会を活用した参加促進に努めてまいります。また、東京オリンピックポルトガル卓球チームの事前キャンプの受入れや、バスケットボールの越谷アルファーズおよび卓球のT.T彩たまの主催試合を誘致するなど、スポーツ観戦機会の充実に努めてまいります。
 スポーツ・レクリエーション活動を支援する体制については、市民との協働によるスポーツ・レクリエーション活動を推進するため、スポーツボランティア制度およびスポーツリーダーバンク制度の周知に努め、人材の養成や登録者数の拡大を図るとともに、各種大会やスポーツ教室等における登録者の活用を促進してまいります。
 スポーツ・レクリエーション施設については、利用者が安心して快適にスポーツ・レクリエーション活動を楽しめるよう、施設・設備の安全点検や計画的な改修を行うなど、環境整備に努めてまいります。また、老朽化した市立第1・第2体育館の建替えに向け、新たな地域スポーツの拠点となる施設整備の基本計画策定に取り組んでまいります。

 以上、平成31年度の主要な教育施策について申し上げましたが、平成30年(2018年)6月に閣議決定された国の第3期教育振興基本計画においては、多様な背景をもつ子どもたちのニーズにあわせた教育機会の提供を目標の一つに掲げています。教育現場においては、障がいの有無にかかわらずだれもがともに学べる仕組みづくりや、学習的な困難を抱える児童生徒および外国人児童生徒への適切な支援、経済的負担の軽減による教育機会の確保など、学習環境への配慮が必要となります。
 教育委員会といたしましても、将来を担う子どもたち一人ひとりが自らの能力や可能性を最大限に伸ばすことができるよう、多様なニーズに応じた教育機会を提供する環境づくりが必要であると考えており、その実現に向け、第2期越谷市教育振興基本計画に基づき、さまざまな教育施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。
 本市では本年1月1日から新しい教育委員会制度に完全移行し、今後一層の活性化が求められることを踏まえ、「まちづくりは人づくり」という認識のもと、生涯学習社会の実現をめざして、教育行政の公正かつ適正な運営に努めてまいりますので、議員の皆さま、市民の皆さまには、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

このページに関するお問い合わせ

教育総務部 教育総務課(第二庁舎4階)
電話:048-963-9280 ファクス:048-965-5954

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