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夏休みワークショップ「空のある街 2013」ものづくり会場にお邪魔しました!

ページ番号1687です。 2022年10月26日

セミの声も真っ盛りな8月上旬。
暑いなか、さらに暑さを増してくれる湯たんぽな我が子を抱えた取材チームは
クワイエでも事前にお知らせしていた、サンシティホールで開催の
夏休みワークショップ「空のある街 2013」~未来の街をつくろう~
ものづくり会場を取材してきました!


参加している子どもたちは、とても熱心に、そして自由に
ものづくりに取り組んでいました

そんな素敵な姿をたっぷりとご紹介します!

ものづくり中の子どもたち

集合! 作成風景~絵の具 作成風景~絵の具2 作成風景~全体の作業風景
作成風景~「空」の青い絵の具がたくさん! 作成風景~おしゃれなお部屋! 作成風景~足に絵の具がつかないようにと自作の草履(?) 作成風景~お弁当屋さん
作成風景~オシャレなバー 作成風景~とても楽しそうに作ってました 作成風景~紙コップのお人形がたくさん 作成風景~ダンボールで作る
作成風景~矢生先生と一緒に看板を作る子供たち 作成風景~矢生先生と一緒に看板を作る子供たち2 作成風景~矢生先生と一緒に看板を作る子供たち3 色とりどりな絵の具
作成風景~カラフルなもの サポーターのお兄さんたち 作成風景~一緒にね サブリーダーのやまぴーさん
作成風景~大きな作品 作成風景~街作り中 作成風景~出来上がっていく作品たち 作成風景~全体図

ワークショップリーダー ひでちゃんにインタビュー

矢生 秀仁(やおい ひでひと)
ニックネームは「ひでちゃん」

リーダーのひでちゃん

「正解のない、考えや感じたことを自由に表現しあえる空間づくり」をコンセプトにして、
全国の保育園、幼稚園、小学校、中学校、福祉施設などを中心に
造形遊びや親子遊びのワークショップを出前しており、その数は年間150本を越える。
また子どもたちとのワークショップだけでなく、
研修や講演、地域・企業のイベント、キャンプのプロデュースなど幅広く行っている。

こども環境デザイン室 代表。
越谷市在住。

DONUT WORKSHOP REPORT http://donatsu.exblog.jp/

リーダーの自己紹介をお願いします。

ふだんは、全国の保育園・幼稚園を中心に学校、施設、イベント会場など
様々な場所で造形遊びのワークショップを企画・出前しています。
また保育園、幼稚園の先生たちを中心に研修会も多くさせていただいています。
ワークショップは年間で約150本、研修は50本くらいでしょうか。
多い日は、一日に午前・午後でワークショップを二本、夜に職員研修なんていうこともありますよ。
また地方を回るときは、ツアーという形でその地方の各園、各地に伺っています。
他には、実践的な遊びだけでなく、遊び場やおもちゃ、親子関係や大人との関係性、学校教育と評価など、
子どもの育ちの環境全般について講演させていただいたり、コラムを執筆したりしています。

このワークショップの前後で、子どもの様子に変化はありますか?

大きく変わるというよりも、変わらないことのほうがあるような気がします。
その一つは子どもたちは最初から最後まで、集中していて、そういう力を持っているということです。
今も(インタビューを受けている最中)ここにいて聞こえてくる音は、
子どもたちそれぞれが作っている中で発するつぶやきの声や、
仲間と相談している声しか聞こえてきませんよね。
自由だと、ザワザワして、ワーワーしてしまうと思われがちだけど、
ほんとに真剣ならば、そんなことはないんです。
そういうみんなが夢中になっている時間というのは、このワークショップの醍醐味の一つだと思います。

作成風景~真剣作成風景~絵の具を使って

変わるという点では、自分の作品やアイデアに対するイメージや
創造が展開していく様子が面白いと思います。
あとは周りに対する意識も変わっていきますね。
例えば「あの子はあんなものを作っているんだ。素敵だな。」とか
「街のここには今、こんなものが足りないな。」といったことに
段々と気がついていきます。
最初に僕ら大人が「みんなで仲良くしましょう」「協力しましょう」なんてことは言いません。
そんなこと言わなくても、自分たちが大好きなことをやって集中しあっているときは、
自然に協力していくし、自然に友達になっていきますから。

僕がこのワークショップに関わらせていただく上で大切にしたいことは、
大人が子どもを育てるとか、導くという思いではなく、
対等に、真剣に、面白そうなこと・ワクワクすることをやってみたら
「子どもたちはこんなにもすごい力を持っているんだ!」
ということを確認しあいたい、そしてそれを発信していきたいということなんです。
だから、なにをやるにしても子どもを信じることからはじまります。
例えばここでは年齢問わず、みんながカッターを使います。
もちろん使ったことがなさそうな人には、その場で使い方を教えますが。
一見危ないと思われるかもしれないけど、でも子どもたちが
このワークショップで大きな怪我をしたことはないんです。

―――確かに、勢いよくカッターを使っている子がいます。
「危ない!危ない!」と思っちゃうんですけど、意外と平気なんですね。

そうなんです。カッターを使うというときに注意が必要なのって、
使い方はもちろんですが、もう一つは雰囲気なんですよ。
ザワザワと落ち着きのない雰囲気の中では無意識に使い方も雑になります。
真剣な雰囲気の中だと、自分でも注意をはらって使います。
だから、僕らスタッフも、その雰囲気づくりは特に大切にしています。

作成風景~カッターだって使います

あとは、カッターだけでなく、何をするにしても、「できることをやる」というのと、
「できる・できないに関わらず機会に出会う」ということは全然違うと考えていますね。
僕がワークショップで大切にしたいのは後者です。
カッターを使ったことがない子は、使う機会がなければたしかに怪我はしないけど、
経験も一切なくなってしまいますよね。
それはもったいない。
自分の作品のアイデアを考えたり、悩んでいる子なんかもそうで。
悩んでいるからといって大人が何かを教えてあげれば、たしかに作り始めるかもしれません。
でもその子が「じっくり考え、悩む」という機会には出会えません。

それならば、「じっくり考え、悩む」という体験と出会ってほしい。
そうやって、自分でアイデアを考え続けている子に対し、
側にいる大人が30分声をかけないで待ち続けたら、
30分後には自分で答えを出すことができるかもしれないんです。
だけど10分で声をかけてしまったら、その子が30分後に
自分で答えを出す姿は見ることはできない。
だからここでは、30分でも1時間でも待っているよ。というのを大切にしています。
そして実際に、子どもたちが自ら見つけ答えを見つけ出していく
魅力的な姿をたくさん見せてもらっています。

―――あぁ・・・そんな姿を見たら、できないのかと思ってすぐ声をかけてしまいます(反省)

作成風景~矢生先生と一緒に看板を作る子供たち
子どもたちと対等な位置で話すひでちゃんこと矢生さん

今年はなぜ「あったら楽しい 未来の街づくり」がテーマなのでしょうか?

今までは街の外側のことを作ってきましたが、今年は10周年だからこそ、
真正面からこのテーマに取り組みたいと思いました。
10年前に関わった子どもたちが、今ではサポートする側として関わってくれているので、
この後もどんどん続いていってくれたら、
どんなことができるのだろうかとワクワクしています。

定期的に開いているイベントがあれば教えてください。

現在自分で開いているイベントというのはありませんが、
越谷市内だと、保育所内の支援センター、子育て支援サークルなどでは
毎年親子講座に呼んでいただいています。
今後は子どもたちのアトリエ、そして子育てサロンとして機能する
場所づくりをしたいと思っています。

サンシティホール担当 りゅうちゃんにインタビュー

このワークショップの立ち上げについてお聞かせください。

この話がでたのは2003年、ちょうど11年前なんです。
サンシティホールで子どもたちとコンサートや音楽はできるんだけど、
美術とか物を作ったりする企画が欲しいなということで、
当時蒲生に住んでいた建築家の遠藤さんと一緒に、子どもたちの可能性を
ものづくりで表現できるんじゃないかとなって、2004年に第一回「空のある街」が始まったんです。
コンセプトは「みんなでほっとする街」を作ろうでした。
お手本をまねしたり大人に教えられたものを作るのではなく、子どもたちが自分で考え
自由に将来や自分の未来や夢とかを表現できる場所にしたいね~、ということで
いまも自由さを尊重しながら続いています。

―――当初から「街」がコンセプトになっていたのですね。

そうです。街づくりということを、子どもたちとものをつくることで考えたいなと思って、
ずっと「街」は入れています。

越谷コミュニティセンターのりゅうちゃん
熱く語ってくださったりゅうちゃんこと、越谷コミュニティセンターの纐纈(こうけつ)さん

今年のテーマ「あったら楽しい 未来の街づくり」について教えてください。

最初に街のすきなところ、嫌なところ、こうなってほしいところ、
新しくできてほしいところをみんなに手をあげて書いてもらったんです。
それで、みんなが言ってくれた「こうなったらいいな」という街を作ってみようと、
ストレートに、子どもたちの「ものづくり」と「街を考える」ということを
合体できるようなテーマにしました。
自分たちの街について普段口にはださないけれど、子どもたちが
考えていたり気になっていることを遊びの世界のなかで引き出せないかなと。
未来のマンションを作っている子は、お金がなくても家賃タダで入れるマンション、とかね(笑)
いちばん屋上には露天風呂があって・・・と考えている子もいるわけですよ。

作成風景~話し合い(場所)作成風景~話し合い(好きなところ)作成風景~話し合い(いやなこと、こわいこと)

―――ただ「自由に作れ」だと違うものができてしまうけれど、
足元を固めてるというか・・・

そうなんです。何でも自由だと、なんの関係もないキャラクターを作ったりして、
悪いことではないんですが、それはおうちでもできることだろうと。
ここでは家や学校ではできない、みんなが集まっているなかに参加してこそ
できることをさせてあげたい。

リーダーの矢生さんをはじめ、文教大学生、社会人、市民サポーター、保護者の方々、
かつて小学生だった子が、中学・高校・大学生となりスタッフとしてお手伝いをしてくれています。
「空のある街」というお遊びに参加して大人になって、
今度はスタッフの立場としてここへ戻ってくる。
もしかしたらその先、本物の街づくりをするような人になってもらえたらなぁ・・・という
壮大な計画もあったりします(笑)
可能性はゼロではないし、地域の人材と手を組んで、こういう繋がりができることが、
10年来やってきた意味があるのではないかと思っています。

越谷コミュニティセンターのりゅうちゃん

これまでに人気だったテーマは何でしょうか?

子どもたちって、やっぱり大きなものをつくるのが好きじゃないですか。
2011年に「すきなもの箱」という箱の中に、自分の夢とか希望を詰め込んで
その箱を展示するという、大きなオブジェを作りました。
大きなものというのは、子どもたちがダイナミックに作れるんです。

―――子どもの家での様子と、こういうところでの様子は全く違う気がします。

10年来参加してくれている子たちもいて、毎年彼らを見ています。
作品を展示する三日間は親子で受付をしてもらって、お客さんに作品の案内などをしてもらいます。
作ってそのままサヨナラだと、やっぱり作りっぱなしになっちゃうので。
自分が作った作品が、どういう風に見てもらえているのか気になると思うんですよ。
みんなの評価をもらえる場を用意することは、自分の作品に責任を持つということですよね。
それがやりがいや自信につながります。
展示中はお母さんとチラシを配ってもらい、道行く人に声をかけてもらっています。
今のご時勢、なかなか知らない人に声をかけたりできないんですけどね。

―――親が先回りして言いすぎているかもしれないですね。
こうなるからやめておきなさいよとか・・・

それは自分の子どもを守るという意味で当然なんです。
ただ、そのとき子どもにとってのチャンスや可能性もなくしているかもしれない、という
意識をもっていれば、違う選択肢もあるかもしれないですよね。
なので、保護者の皆さんには、ぜひ一緒に参加していただいたり、
家で子どもたちの話しをよく聴いていただきたいと思います。
何と言っても、子どもたちはお父さん、お母さんに
褒めてもらうのが一番嬉しいと思いますから。
子どもががんばっている姿を見て、お家でたっぷりと誉めてもらいたいなと思います。

一緒に活動してみたい!という場合は、どうすればいいでしょうか?

サンシティホールでは、大人向けの講座や親子の講座など色々企画しています。
広報の季刊版やホームページで紹介していますし、チラシは地区センターに置いています。
なかなか知られていないんですが(悩)、ぜひ活動に興味を持ってもらえればと思います。

最後に子育てパパ・ママに向けてメッセージをお願いします☆

子育てしていく中では、わが子に対して色々なところで
心配に思うこともあるかと思います。
その中でも特に、他の子と比べてしまうということは、
わが子を思うがゆえ、ついついやってしまうことなのかもしれません。
でも、そこをグッとこらえて。

わが子は何ができるとかできないとか、能力や学力がどうかとうことに関係なく、
ありのままの子どもを信じ抜くということを大切にしていってほしいと思います。
というのも、何かができるようになったり、
うまくいったからといってほめられるのは当たり前のことです。
でも、それはあくまで誰かとの比較や、できなかった時と
できた時を比較してほめられてるわけで。
本当の自信、つまり自分を自分で大好きって思える気持ちは、
そこからは生まれないように思います。

何もできなくたっていい。生まれてきてくれたということだけで十分、
ほめられたり、大好きって言ってもらえることが、
他者との比較や評価とは関係なく、ありのままの自分を信じられる、
自分を大好きに思える、「自信」につながるのだと思います。
ママもパパも、園も、学校も、地域も、みんなで
子どもたちの豊かな心と成長を信じて、支えあっていきましょう。
僕もがんばります。
(ひでちゃんより)

僕には子どもがいないのでおこがましいですが、
もっと子どものことを見て、子どもの話を聞いてあげましょう。
でもそういう機会と時間はなかなか作れないと思うので
私たちサンシティや地域がお手伝いしますから、一緒にやりましょう!
子どもは宝物です!
(りゅうちゃんより)

お二方とも、ものづくりでお忙しい中、ありがとうございました!

完成した作品は、
夏休みワークショップ「空のある街2013」~未来の街をつくろう~作品展
にてご紹介しています。
とても素敵なので、ぜひ続けてご覧になってくださいね~!

(2013年8月 by クワイエメンバー タイコ、ヒヨコ、れいなママ)

 

地図

サンシティホール

このページについてのお問い合わせ

子ども家庭部 子ども施策推進課 (第二庁舎2階)
電話:048-963-9165
ファクス:048-963-3987

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