春は出会いと別れのシーズン、環境が大きく変化する季節ですね。
ドキドキ・ワクワクの気持ちだけでなく、淋しさや不安もたくさんあります。
この時期、子どもの様子がいつもと違う、ということも起こりえますね。
そんな体験を、いくつか紹介します。
何の解決にもならないかも知れませんが、「うちの子だけじゃないんだ!」と、少しでも、肩の荷を降ろしていただければと思います。
ママの妊娠・入院→いい子にしなくちゃ!というストレス?
【何歳ごろ】
2歳半ころ
【どういった環境の変化で】
下の子を妊娠中に切迫早産で入院生活1ヶ月と、自宅安静3週間を経験しました。
それに伴い、娘はほとんど動けない母(私)との生活と、 入院で離ればなれになって、父や祖母との生活を経験しました。
日中は、一時保育を二か所で経験しました。
【どんな風な状態になった】
私の入院中、かなり気を張っていたようで、離れて4週間後くらいにやっと会ったとき、 声音が完全に変わっていました。
それまでたどたどしかった会話も別人のように変わり、 3~4歳児が話すような、しっかりした発話をしていました。
「お母さんいない間、いい子で頑張ったね」と言われていたようですが、正直、違和感を覚えました。
【何か有効だった方法】
原因は明確でしたので、退院後は娘となるべく一緒に過ごすように、沢山話をしたりしました。
ほかには、抱っこ法を体験していたことと、小児はりをしていたので再度実践しました。
複合的に効果があったのか、単体でこれ!という手法を挙げられませんが、1ヶ月程度で精神的に落ち着きました。声音も元のトーンに戻り、 2歳半らしい発話に戻りました。
【参考にした本】
参考とも違いますが、そのときに頻回に読んでいた絵本があります。
「だいすき ぎゅっ ぎゅっ / フィリス・ゲイシャトー, ミム・グリーン 文、デイヴィッド・ウォーカー 絵、福本友美子 訳」岩崎書店, 2012
入園=初めて親と離れる寂しさ?
【何歳ごろ】
3年保育で幼稚園へ入園する時(子どもの年齢=3歳3ヶ月)
【どういった環境の変化で】
それまでは24時間ほとんど母親と過ごしていた。
初めての親から離れる時間となる幼稚園入園。
【どんな風な状態になった】
- 幼稚園に行きたくないけれど「行かない」とは言い出せない
- 通園バスのバス停にも泣かずに(泣きたいのを堪えて)行く
- 通園バスに乗車した途端、号泣
- そのままバスが幼稚園に到着すると、副担任の先生の後ろを付いて歩く(ある意味、副担任に対してストーカー状態)
- 帰りのバスに乗って帰ってくるとケロッとしている
【何か有効だった方法】
おそらく母親が一緒に通園すれば、泣かずに行けたかもしれない。
しかし、一度でもそれをしてしまうと甘えになるので、必ずバスで見送った。
【試行錯誤の様子】
担任および副担任と連絡を密に取る
(幼稚園での状況を親も理解をし、また自宅での様子も幼稚園側へ伝えた)
【どのくらいの期間でおさまったか】
2ヶ月弱(入園した翌月の5月末の親子遠足まで)
幼稚園行事なのに一日中、親子で一緒に過ごした
遠足道中のバス内では、担任の先生やお友達のことを子どもが話してくれた
バス内ではいつも幼稚園で歌っている歌なども同じように歌った
いつも幼稚園でこんな風に過ごしているということを、知って貰いたかったのかもしれない
親に認識して貰えたからなのか? 安心したからなのか? いまだにそれは不明
でも、親子遠足を境に一切泣かずに登園し、幼稚園が大好きになった
弟が生まれた&卒園・入学のWプレッシャー?
【何歳ごろ】
現在小4の娘が、幼稚園年長の12月~3月頃まで
【どういった環境の変化で】
- 11月に息子が生まれた(私も結構イライライしていた)。
- 幼稚園の担任の先生が怖かった。
- 卒園と入学のプレッシャーもあったかもしれない。
【どんな風な状態になった】
赤ちゃん返りのようなものはありませんでしたが、 とても神経質になっているようでした。
例えば…
・ある日、手を合わせて「いただきます」を何度も言い直していた。
「どうしたの?」と聞くと、「手(指先)がきちんと合ってないから、ダメなの」と真剣な顔で言って、手をミリ単位で何度も合わせ直して、10回近く「いただきます」を言っていた。
・パンツ(陰部)が「濡れている気がする」と言って、何度もトイレに入って、何度も拭いていた。
・乳児の弟に、「生まれて来なかったら良かったのに」と言っていた。
・幼稚園へ行きたくないと言うようになった。
理由は、担任の先生が怖いから。
(自分は怒られていないけど、他の子が怒られているのが怖くて、何か失敗したら、自分もあんな風に怒られると思い、とても怖かったらしいです。)
結局、朝は遠回りでお散歩をして、少し遅刻をしたりしながら、だましだまし連れて行っていました。
卒園式の日まで、「怒られる~、怒られる~」と怖がっていましたが。
ただ、逆にそのおかげで、幼稚園への未練は全くなく、小学校へはスムーズに慣れることができたようでした。
【解決法など】
原因は幼稚園関係が主なようだったので、 卒園したら治るかも…と漠然と思っていたのもあり、 特に何もしませんでした。
トイレに行ったり、手を合わせ直したりするのは、 「あー、気になるんだねー」と言う感じで、 無理に止めたり「それおかしいよ」と言ったりはしませんでした。
(ただ内心では、「ちょっとウチの娘、大丈夫?」と、結構心配はしていました。)
気になる行動は、卒園や入学でバタバタしているうちに、 いつの間にかなくなっていました。
引越による情緒不安定?

【何歳ごろ】
3歳〜4歳にかけて
【どういった環境の変化で】
幼稚園に入園し、少し慣れてきたかという頃に市内で2kmほど離れた場所へ、引っ越しました。(転園などはありません。)
新しい家を子どもは一度も見たことないままの引越でしたが、 とても楽しみにしていました。
【どんな風な状態になった】
が、引越の2〜3日前から、急に変化が。。。
私が仕事をしているため、幼稚園から帰ると、市内に住む祖父母の家に、ほぼ毎日預けていました。
2歳ごろからずっとそういう生活で、すっかり祖父母になついていたのに、突然、「じぃじとばぁばの家には行きたくないっ!」と言い出しました。
それから、家の中でも、私にくっついて回るようになり、 ちょっと離れる(何かを取りに別な部屋に行ったりする)と、とにかくよく泣く。
いわゆる赤ちゃんの「後追い期」のような状態に。。。
こちらもイライラするので、怒鳴ったりして、 毎日のように、子どもが1時間くらい大泣きしている、 というような状態が、2〜3ヶ月は続きました。
【試行錯誤の様子など】
引っ越して数日間、なぜ急にそんな風になったか分からず、ただイライラしていましたが、祖父母が「この家に慣れなくて不安だからだ。当分は落ち着くまで、仕方ない。」と言ったので、 原因が分かり、まずは一安心。
が、1ヶ月経っても、2ヶ月経っても落ち着く様子がなく、一体いつまで続くのか???と困り果てました。
【解決法など】
何か有効だった方法などは、特になく
- 祖父母の家に行くのではなく、我が家に来てもらい留守番してもらう。
- 何とかなだめすかし、なるべく祖父母の家に行ってもらう。
- 時々は、幼稚園のお預かりを利用する。(お預かりなら喜んでいた。)
- 私が仕事を最低限に抑える。
などで、何とか乗り越え、 半年ほどして、気づいたら、ようやく引越前の日常に戻っていた感じです。
番外編
最後に、度重なる転勤の中、男の子3人の子育てに奮闘するママの体験談を紹介します。
この原稿を執筆中にも変化が現れるetc現在進行中の、まだ笑えない?ホカホカの体験談です。
【いつ頃から】
長男1歳11ヶ月、次男6ヶ月。→現在(約3年経過)
【どういった環境の変化で】
東京(実家近く)から長野県へ、転勤により、全く知らない土地へ引っ越しました。
実家に頼りきりだった生活から一転。
【どんな風な状態になった】
- おもちゃの取り合い
- 叩く
- 泣かせあい、など、今思えば “ごく普通の年子兄弟” の行動に、日々気が狂いそうになった。
長男は嘔吐、熱、下痢が多かったり、夜泣きや、常にママママママ。。。
【試行錯誤の様子など】
・家にばかりいてはダメ、と車で片道20分の児童館へ、時間を見つけては午前中に通うようにした。
↑「お母さんがんばっているねぇ」と声をかけてもらい、帰りの車で泣いた。
・長男を叩いたこともあった。
↑今思えば酷いことをしたと思う。(当時は必死、良かれと思っていた)たったの2歳児なのに。。。
・自分の体力の許す範囲で、車を走らせ、公園や温泉へ連れて行き、楽しんだ。
そのうち、隣に子連れの家族が引っ越してきて、話ができたり、ご飯を共にするなど、楽しくなった。
【が、再びの転勤】
楽しくなったのも束の間、再びの転勤で、1年弱の長野生活に別れを告げ、横浜へ。
(長男2歳10ヶ月、次男1歳4ヶ月。)
・ 長男がぐずる様になってきた。
↑環境の変化が分かってきた彼もまた、住み慣れない土地に順応するのに精一杯だったのだろう。
幸い実家へもアクセスの良い土地を選んでもらったので、電車や車で遊びに行った。
【再び、妊娠】
私のツワリと気持ちの変化で、2人には辛い思いを沢山させた。
でも2人の年が近くて、仲が良くて救われた。
そして待望の、長男幼稚園入園。
入園式では泣いていた長男も幼稚園好きに変身! これには救われた。
長男の頻繁な発熱、嘔吐、下痢は、ようやく少し収まってきた。
【三男誕生】
長男4歳、次男2歳7ヶ月。
産後もそれなりに忙しいけれど、一人遊びの出来る次男に助けられ、日中に諸々をこなせるようになった。
まもなく、そんな次男も幼稚園入園。
【長年の原因が解明?】
ある日、二階でいつものように長男、次男2人で寝かせていたら、長男が泣きながら階下の私のところへ。
「ママが心配で眠れない」など言うので、おかしいなぁと思ったが、その後、発熱。
良く考えたら、夫が出張で不在の2日目。
突然、発熱(深夜41℃まで!)するも、 次の日には解熱。
このようなことは、今までにもあったけれど、何故かは分からなかった。
が、風邪だけではない、精神的なものがあったのだと、ここで合点した。
彼の原因不明?の体調不良は、断乳だったり、次男誕生だったり、引越だったりしたなぁと
走馬灯のように思い出された。
【次男の場合】
次男は、特に何の問題もないと思っていましたが、やはりありました。
それは独り言です。
面白おかしく聞いていましたが、つい最近「子供の独り言はストレス発散の1つ」と知り、納得。
彼もまた三男が生まれて、色々我慢をしているのでしょう。
編集後記
体験談をお寄せくださった皆さん、ありがとうございました。
読ませていただいて感じたことは、 困りごとは一様ではなく、子どもによって、本当に様々な形で現れるのですね。
そして、原因がハッキリと分からないまま今日に至っていたり、 これが有効だった!と明確に言えるものはなく、 試行錯誤をくり返しながら、いつの間にか、直っていたということが多いようです。
今だから笑えることでも、その時は、藁をもすがりたい気持ちです。
こうするとこうなる、というマニュアルはありませんが、 皆で体験や悩みを共有し、助け合って、子どもと共に、親も成長していきたいと思います。
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