和文化の代表「着物」、皆さん着てますか~?
着付けなど敷居の高いイメージのある着物ですが、今回はなかなか歩み寄れず、着物を遠巻きに見ている方々に、
「着物ってちょっとイイかも♪」と思って頂くための、『着物の楽しさ』について語ってみたいと思います!
着物は同じ形、だから「色と柄」を楽しむ!
左の画像は、素材も柄も様々な着物です。
(※左から:木綿、ウール、化繊、正絹)
でも共通しているのは、「同じ形」ということです。
袖丈の長さなど多少の違いはあれど、シルエットはどれも同じ。
洋服のような、デザイン上の豊富なバリエーションはありません。
ではどこで差をつけるのでしょうか?
それはズバリ、「色柄の合わせ方」です!!
上の画像は、同じ黒地の着物に、別の色柄の帯・帯揚げ・帯締めを合わせてみたところです。
左:金茶の帯+紫の帯揚げ松葉色の帯締め = 渋めの印象
右:ピンク色の帯+薄い緑色の帯揚げ+柿色の帯締め = 華やかで優しい印象
同じ着物でも、印象が随分変わりますね。
(※画像を1枚ずつ手で隠して比べてみると、分かりやすいかもしれません。)
着物の醍醐味「チラリズム」を楽しむ!
着物の醍醐味は「チラリズム」にあり!
上の画像は、同じデニム地の着物+同じ紫色の帯に、
左:金茶の帯揚げ+ピンクの帯締め
右:黒の帯揚げ+松葉色の帯締めを合わせました。
同じ着物と帯なのに、印象はかなり違いますね。
(※こちらも画像を1枚ずつ手で隠して比べてみると、分かりやすいかもしれません。)
また、首元の半襟と呼ばれる部分も、布を取り換えることによって印象が変わります。
その他、「八掛(はっかけ)」と言われる裾の裏地や着物の下に着る襦袢など、
見えるか見えないかのビミョ~な部分にすら、その人なりの趣向を凝らすことができます。
このように、着物は小さく覗く数センチの布や、一本の紐の中にさえも色合わせの興があり、
「制約された形の中で、無限の色あそびを楽しむ」という部分が、
日本人のミニマイズ好きな美意識をくすぐる、着物の楽しさの一つではないかと思います。
着物の装い、いろいろ
冬の着物
着物は風通しがいいので、冬はやはり寒いです。
ですから、羽織やコート、ストールなどを活用します。
おすすめは、左側や中央の写真のように、思い切って下にタートルネックを着てしまう方法です。
木綿やウールの着物で全体的にカジュアル風にしてしまえば、これがなかなかイケるんです!
足元はブーツやスニーカーにして、バッグも斜めがけのものを持てば、フットワークも軽くなります。
春と夏の着物
左側は、季節の境目の6月と9月に着る、裏地のない「単衣(ひとえ)」と呼ばれる着物です。
(以前に比べて気温が高くなった昨今は、5月や10月でも単衣を着ることもあります。)
右側は、「絽(ろ)」と呼ばれる夏の着物です。
帯も夏帯で、メッシュのような透ける生地になっています。
帯揚げと帯締めも、涼感のあるデザインのものになります。
子どもの着物
お子さんの着物と言えば七五三や浴衣のイメージですが、
お正月などに、ちょっとレトロなウールのアンサンブル着物を着せてお祝いをしてみるのもいいですね♪
ネットの通販や、着物のリサイクルショップなどで、安く見つけられることがあります。
(※帯は、手持ちのスカーフなどでの代用もOK!)
「着物の楽しさ」まとめ
その他、着物の楽しさをまとめてみました。
◆季節の移り変わりに敏感になって、それを楽しむことができるようになる。
◆体型を気にしなくていい(むしろ体の凹凸がない方がキレイに着られます!)。
◆姿勢が良くなって、体の動きや手足の運び方が美しくなる。
◆知らない人(特に年配の方)から、話しかけられたり褒められたりする機会が増える。
以上、かなり独りよがりな「着物推し!」なリレー記事でしたが、 少しでも着物の楽しさをお伝えでき、一人でも多くの方が、 この記事を見たあとに、着物についてググってくださったら幸いです。
(2019年11月 byクワイエメンバー fika)