この冬も厳しい寒さが続き、関東でも雪予報が何度も出ていますが、大雪になることなく過ぎています。
しかし、雪に弱いこの地域でも、寒い時期の防災対策として「雪の災害」については、しっかり備えることが大事だと思い、この題材を取り上げました。
■首都圏(太平洋側)で雪が降るパターンは?
南岸低気圧(本州の南の沿岸部を通る低気圧)がもたらす降水と本州の北東方面から流れ込む寒気が原因です。
南岸低気圧の温暖前線が寒気に乗り上げるように雲が発生するのですが、この前線による雲が首都圏にかかるかどうかで雨や雪が降る状況が変わってきます。
■雪に弱い首都圏で降雪があった時は・・・
・自動車
降雪前に、できれば冬用タイヤへの履き替えると安心ですが、なかなかそこまで備えるのは難しいですね。
そのため、慣れない雪道を運転するよりは、使用を控えるのが一番!
やむを得ず運転の必要がある場合には、チェーンを装着し、スコップ等の雪道走行に必要な物品を備え、普段の倍以上の車間距離をとり、急ブレーキや急ハンドルは厳禁です。
・徒歩
道路が大変滑りやすくなるので、外出する場合は滑りにくい長靴などを履き、小さな歩幅で歩く、靴の裏全体を路面につけて歩くのが良いです。
車や人が出入りする場所は、タイヤや人によって踏み固められているため、滑りやすいです。
また、雪が降らない地域では知らない方が多いですが、横断歩道の白線の上は、滑りやすいです!
雪が降った時にやってしまいがちなのが、【水やお湯で雪を解かす】。
少量の積雪で、お湯をかけて雪が全て溶けるような場合であれば良いのですが、雪の量が多く、すべてが溶けない場合には、再凍結の恐れがあるので、やってはいけません。
■着雪によって停電が起きることを想定しよう!
「着雪」とは、湿った雪が電線などの物体に付着する災害です。
雪が落下した反動で電線が断線したり、鉄道の設備が故障することがあります。
家電製品は、基本、電力供給で作動するため、停電になると、ほとんど使えなくなることを念頭において、準備をしましょう。
そして、この寒い時期は、寒さとの闘い!防寒対策として用意しておくのは・・・
・保温・発熱機能付き下着
・腹巻パンツ
・厚手の靴下
・ストールやマフラー
・スキーウェア
・使い捨てカイロ→10時間程度使用できるモノで、1人2~4枚程度
・エマージェンシート→身体をきっちり包み込むことで効果を発揮しますので、サイズ選びが重要
・エアマットまたはパズルマット→床からの冷気を遮るのに有効
・毛布
・カセットガスで使えるストーブや石油ストーブ
・ポータブル電源→夏の暑い時期でも電源確保ができれば扇風機使用もできる!
衣服やカイロなどは普段から着用・使用していると、改めて備える必要がありませんが、停電が短時間で解消されないことを想定すると、もう少し高度に備えておくと良いかもしれません。
そういう部分で、カセットガスで使えるストーブや石油ストーブ、ポータブル電源があると心強いですね。
我が家では、東日本大震災後に、石油ストーブを購入し、普段から使っています。
夕飯の時の煮込み料理やお湯を沸かしたり、大活躍です!
■冬時期の遠出は、立ち往生に備える
コロナウイルス禍であっても、少しずつ行動範囲が広がっています。
そのため、冬のレジャーに出掛ける方も多いのではないでしょうか。
車で移動中の大雪、そして、立ち往生に備えて、レジャーを楽しみましょう!
前述の防寒対策はもちろん、それ以外に必要なモノは・・・
・食料→発熱剤つきの非常食もあるので、温かく食べられるモノも準備
・飲み物→水も含め準備、小さなお子さんが居る場合は飲みなれているジュースなども用意
・非常用トイレ
・スコップ
・スノーブラシ(スノースクレイパー)
・窓用断熱シート
・ガソリン→こまめに給油をして満タンを心掛けることが大事!
スコップを積んで出掛ける方が多いと思いますが、それにプラスして、スノーブラシやスノースクレイパー(写真右)も準備してくださいね、
スノーブラシやスノースクレイパーは、フロントガラスや車の屋根に積もった雪を落とすのに便利です。
スノースクレイパーは、雪が凍ってしまい氷化した際に、はがすことができるヘラが片側に付いています。
スノーブラシも、普段、洗車する時に使っているブラシを積んでおくと便利です。
雪を積んだまま走行する方がいますが、高速で走行中に雪の塊が落ちることで事故に繋がります。
かならず、雪を取り除いてから走るようにしましょう。
日頃の備え、危機意識が、実際にそういう事態になった時に咄嗟の行動に繋がります。
季節に合わせた防災対策を心掛けたいですね。
(2023年2月 byクワイエメンバー:マユ)