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私の関心事Part43 今、輝くベートーヴェン「第九」のメッセージ

ページ番号73327です。 2023年6月14日

今の私の生活は、合唱に始まり合唱に終わる・・と言うほどではありませんが、かなりウエイトを占めているのは確かです。小さい時から、自分自身の発する声は低く嗄れていたので、高く明るい声で話す人にずーと憧れていました。

歌うことで思えば、小学校の時は今で言う合唱コンクールのようなものに出演していたように思います。鮮明にその曲だけを覚えているのですが、でも70年ぐらい前コンクールってあったのかな?とも思っています。中学校になると朝礼の時、第3隊形という合唱隊形に並び、パート別に分かれて全校で合唱をした思い出があります。今でこそ吹奏楽部の活動が盛んですが、田舎の中学校にはありませんでした。そこで音楽の先生と共にスペリオパイプ部というクラブを作り、テニス部と並行して活動してました。この時お世話になった音楽の先生が2人いらっしゃって、私の音楽の基礎を培って頂いたと思います。高校になってからは、クラスで合唱コンクールに出演するために女声3部合唱曲を探し、指揮を買って出て休憩時間等に練習しました。お友達の証言によると「ちょっとハモろう」といっては級友を誘い、歌っていたらしいです。また卒業生を送る会の為に、連弾をしたりお互い運動部だったクラスメートと、部活が終わってからヴァイオリンとピアノ合わせをして演奏したりとか、無茶をやっていました。そんな遺伝子を内在してしまった息子たち、良きも悪しきもその後に・・・

 

♪ベートーヴェン「第九」と出会った私と子ども達♪

顕著に表れたのは幼児期からか?私が「第九」を歌うようになってからでした。初めてドイツ語で歌い暗譜するため、トイレにまで歌詞を貼り、台所ではいつも歌いながら調理していました。家人が早く「第九」が終わる12月を楽しみにしていたくらい、「第九」が満ち満ちていました。次男は、大人になってから自分がアルトを歌えることに不思議を感じていたと話したことがありました。長男は、高校時代に友達を誘い私の所属する合唱団に「第九」を歌いに来ました。それから延々45年「第九」とのお付き合い・・・。

 

2020年からの新コロナウイルス拡大の中で、一時期学校から歌声が途絶え、ハミング唱や心の中で歌う等歌うことは試行錯誤されてきました。当然演奏会も少なくなり大勢で歌う「第九」の演奏会は姿を消しました。本年、ようやく色々な事が再開され、復活されつつあります。

 

♪この時代に輝く「第九」♪

「第九」は、良く知られているところでもありますが、歌詞の題材となっているシラー「歓喜に寄せて」の詩によるものですが「おお友よ、このような調べではなく喜びに満ちた歓喜の歌を歌おう」という冒頭のみベートーヴェンの加筆とされています。そして「汝の魔力は、時流が切り離したものを再び結び合わせ、全ての人々は皆兄弟である」とシラーの詩の中にあります。この平和で平等な言葉に光を感じ感銘を受けました。

 

♪日本で「第九」が初演されたのはいつ?♪

徳島県の坂東俘虜収容所ドイツ人により日本で初めてベートーヴェン「第九」が演奏されました。収容所長松江豊寿は、捕虜らの自主活動を奨励し彼らに対して寛大かつ友好的であったと記されています。1917年に建てられ、1920年に役割を終え閉鎖されました。その後跡地や建物の一部は形を変え利用されて、地元とドイツ側の協力により、1972年初代の「鳴門市ドイツ館」が開設され、多くの資料が保管されました。掲載した下記の写真は、「鳴門市ドイツ館」から提供して頂きました。日本で初めて「第九」を演奏した徳島オーケストラの方々です。この坂東俘虜収容所を通じて、俘虜と日本人との交流が文化的、学問的、他あらゆる分野で両国の発展を促したと言われています。そして知れば知るほど100年を経た今も、人間同士の交流が続いていることに驚きと感動でいっぱいです。


(徳島オーケストラと合唱 鳴門市ドイツ館資料提供)

 

下は、友人が鳴門市ドイツ館を訪れた時のパンフレットの一部です。

   

越谷の「第九」の演奏会に参加した栃木の方から、鳴門の「第九」に参加したお土産が送られてきたときは、感動しました。初演から100年を経た記念の演奏会(2018年)「鳴門市の取り組みがお菓子に象徴されていることに・・・。間もなくしてテレビでその様子が放映され、ドイツの方との交流や歴史を知り幼稚園児まで散歩の時に日本語訳の「喜びの歌」を口ずさんでいる姿に、またまた感動!時流を越え脈々と息づいてきた人類愛!思い起こすに今まさに、この時代状況に必要な人と人との繋がりを感じたところです。私達はこの何年間かコロナにより、失望したり何かをあきらめたりした事もありました。人と人がいやおうなしに隔てられた日々、そこから私は「第九」を演奏することで、一歩踏み出し希望を感じ取りました。今年も12月10日(日曜)サンシティホールにて公募で集まって下さった市民の皆さんと、「第九」を歌います。

   

(2023年6月 byクワイエメンバー:やまぴー)

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