「エンディングノート」って聞いたことがありますか?
万一の時のために自分の個人情報や医療・お葬式の希望などを書き込むノートで、書店のほか100円ショップにも扱っているお店があります。
私は昨年から今年初めにかけて、父の「介護→入院→お葬式」という一連の流れを経験しました。
その中で父の代わりに判断を任され何度も悩んだ体験から、自分の時は家族の迷いを少しでも減らしたいと考えてエンディングノートを買ってみました。
今回の『私の関心事』では、このエンディングノートについて書いてみようと思います。
エンディングノートには何を書く?
エンディングノートにはたくさんの種類がありますが、必ず設けられている項目がいくつかあります。
【1】自分の個人情報
マイナンバー、健康保険証番号、年金番号、親戚関係など。
自分の情報って、意外とひとまとまりになっていないなと気が付きました。
【2】資産関係
預貯金情報、クレジットカード、不動産、生命保険、年金、ネット関係など。
特にスマホのロック番号、SNSのID、サブスクのサービスなどは、本人が伝えない限り分からない情報です。
【3】健康・医療関係
持病や病歴、かかりつけ医、要介護や認知症になったときの希望、終末期医療について、など。
最も書くのに迷うところですが、最も家族が知りたいところかも。
【4】贈与・相続関係
本人亡きあと、ここは残された家族にとって最も大変な手続きの1つ。
記入できる欄はきちんと書いておきたいですが、子育て世代はまだ書けるところは少ないかも。
【5】お葬式関係
お葬式の可否、規模、参列してもらう方の連絡先、お墓の希望など。
お葬式の準備は急で余裕がないことも多いので、希望を書いておくと家族が慌てずに済みます。
私が一番エンディングノートに書きたいこと ―「健康・医療関係」
エンディングノートに書くことはいろいろありますが、私が一番書いておきたいのは「健康・医療関係」。
・病名や余命の告知はしてほしいか
・要介護になったときは、誰に介護してほしいか、どこで介護してほしいか、施設ならどんなところがいいか
・認知症になったときは、財産管理を誰にどのタイミングでお願いしたいか
・口から食べられなくなったときは、点滴や経管栄養をするか、自然に任せるか …等々
本人がその時々で希望を伝えられたら良いのですが、身体状況により意思表示ができない場合がありますし、高齢になると認知機能や言語機能の低下のため自分で決定することが難しいこともあります。
家族が本人に代わって生命にかかわる判断をするのは精神的負担が大きく、またどんな選択をしても、多かれ少なかれ家族は「あの判断は良かったのだろうか」と振り返るのではないでしょうか。
それならばなるべく多くをエンディングノートに書き記して、家族が後悔を感じることなく、「本人が望んだことをしてあげられた」と納得をして前へ進むための手助けができればと考えています。
エンディングノートで自分の「これから」を考える
エンディングノートを書くときは、私がいなくなった後の家族や大切な人の姿をイメージしながら書きます。
そうすると必然的に、「これから、自分がその人たちのためにやっておかなくてはいけないことはなんだろう?」ということを考えるので、自分が今後どう生きていきたいのかを考えるきっかけにもなると思いました。
「エンディングノートってまだ早くない?」と思っている方も気軽に書いてみると、『今とこれからの自分』を再発見できるかもしれません。
(2024年4月 byクワイエメンバー:fika)