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産後ママの心強い味方~越谷初の「産後ドゥーラ」さんを取材しました

ページ番号105654です。 2025年7月14日

嬉しい気持ちとずっと不安な気持ち

産院の退院日、おくるみにきれいに包まれた子どもを渡されたとき、お世話になった師長の顔を見て、これからひとりでうまく子育てができるか不安になり、泣いてしまいました。

お散歩ができるようになると、周りのお母さんたちは楽しそうに子育てをしているように見え、自分はきちんと子育てが出来ているか心配になりました。

ふと見つけた子育てサロンで開催されていた食育講座。託児付きで調理実習ができるとあり、早速申込をしました。
講座では、昆布出汁の取り方、出汁をとった昆布を佃煮にすることを教わりました。玄米を炊いてみる回、おせちのリメイクする回などもありました。

生節(なまりぶし)をふわっと削ってもらい、「ね、美味しいでしょう」と試させてくださったこともありました。また「簡単なのよ」と梅仕事を教えていただき、我が家の定番となりました。

久しぶりに自分のペースで過ごせる時間は貴重で、リフレッシュすることができました。
講座後は、待っていてくれた我が子がかわいくて、気持ちに余裕ができました。

 

その子どもたちも気づけば中学生、小学生になりました。最近講座担当のあきつ先生が味噌教室も開催していると言っていたことをふと思い出し、検索したところ、越谷初の産後ドゥーラをされていることを知りました。

沖田×華さんの「透明なゆりかご」でドゥーラについての回があり、少しはイメージがつきましたが、どんなお仕事なのか気になり、取材をさせていただくことになりました。
 

赤ちゃんが産まれる、産まれた全ての家庭にサポートを

「産後ドゥーラ」とは?

その時々の母親の気持ちに寄り添いながら、その時の状況に合わせたサポートを行ってくれます。頼られる存在として産後の母親を見守り支えてくれる人です。

 
 

どんな利用方法があるの?

今回、長期利用されているご家庭に同行させていただきました。

2人のお子さんがいるママ。2人目出産時がコロナ禍で、ご両親のサポートをお願いできない時期だったため、友達が利用して良かったと言っていた産後ドゥーラを検索したそうです。

「産後は、週3回のペースで利用していました。何をするにもしんどい、うまくできない時期は本当に助かりました。その日によって、上の子のケア、新生児の沐浴、私自身が疲れているときは昼寝、お料理を作ってもらうなど…利用日に私の手がまわらないことを依頼していました。アロマタッチケアをしてもらったことも。本当にその時々のサポートをしていただきました。

仕事復帰直後のサポートもありがたかったです。

現在は、お料理づくりを依頼しています。子どもたちからのリクエストもあります。お料理のレパートリーが増えたこと、子どもが喜ぶメニューを作ってもらえるので、家族全員で喜んでいます。

この日依頼した『ハンバーグ』『スコップコロッケ』は、子どもたちからのリクエストです。主人の実家から送られてきた筍も、調理をお願いしました」

インタビュー中、お2人は依頼された当時を回想され「○○ちゃんもすっかり大きくなって~」「子どもたちがあきつさんに会いたがっていましたよ」と、話に花が咲いていました。

産後の大変な時期を乗り越えた、長いお付き合いということもあり、お母さんのような、お姉さんような、お友達のような関係のように感じました。

 

おしゃべりをしながら、テキパキとお料理づくり。
リクエストのお料理と作り置きのものが、どんどん出来ていきました。
 

◆クワイエメンバーから、産後ドゥーラあきつさんに質問

・ドゥーラを目指したきっかけは?
10年ほど地域子育て支援拠点で赤ちゃん広場の講師をしていた時に「ここに来るだけでも大変だけど、家ではもっと孤独を感じる」という保護者の声を聞き、私自身も出産後に同様に感じていたので何らかの形で訪問支援をしたいと思っていた時に産後ドゥーラの存在を新聞で読み、私がしたいことはこれだと直感したのがきっかけです。

・ドゥーラと家事代行、ベビーシッターとの違いは?
ドゥーラは家事代行とベビーシッターを臨機応変に組み合わせ、ママへの支援を中心にサポートしていく完全オーダーメイドの支援です。大きな違いは家族をまるごと支援するというところです。

・ハンドケア、フットケアは、どのような内容?
マッサージは国家資格になりますので行いませんが、産後は足がむくみやすい方や初めての授乳、寝不足により疲れが溜まっていることが多いのでタッチケアで少しでもリラックスできるようにとご希望の方へは対応しています。
(注:ドゥーラ全てが行っているケアではありません。)

・どんな方が利用している?
近くに頼れる方がいない方、パートナーも多忙で帰宅が遅い、初めての育児で色々聞きたい、2人目以上の方、栄養ある手作りのご飯が食べたいなどの方です。

・おっぱいケア、医療行為の他にできないことはある?
日常的にご家族がやっているようなことは、何でもできます。専門家にしかできないような本格的なお掃除は業者にお願いしていただきますが、それ以外は大抵のことはお断りすることなく実施できています。

・ドゥーラになるためにはどんな資格や経験が必要?
一般社団法人ドゥーラ協会が開催している講座を受講し試験をパスするとドゥーラの資格がもらえます。特に必要な経験はありませんので、子育て経験やその他の資格がなくても可能です。ただ私の実感では、ギリシャ語「ドゥーラ」の語源通り、経験豊かな女性が支援するということは求められますね。

・産後の最低利用時間 2時間を有効活用できる、おすすめモデルメニュー例は?
(家庭の状況によりケースバイケースだとは思いますが…)
出産直後であれば、沐浴30分、お料理1時間、ママとのコミュニケーション(傾聴、質問などのお応え等)30分は初回利用としてお勧めです。
2時間はあっと言う間ですが、週2.3回伺ったり、産後すぐは集中的に長めにケアすることで、だいぶ楽になってくると思います。

・利用可能な公的補助金はある?
越谷市にはまだ公的補助はありませんが、お仕事先の福利厚生制度で利用されている方もいらっしゃいます。

・今まで何人くらいの方が利用されている?
私がドゥーラを開業してから4年半が過ぎましたが、市内外合わせて60家族ほどです。1人目の利用後、数年後に2人目3人目というリピーターもいらっしゃいます。

・利用は産後いつまでと決まっている?
認定産後ドゥーラの「標準サポート期間」は産後1年6ヵ月目末日ですが、それ以降も私はご相談に応じて、サポート可能です。

◆あきつさんから子育て中の方へメッセージ

産後は特に、うーんと人に甘えて、任せて、気持ち穏やかにいられますように。
受援力の高いママは自分を大切にでき、ご家族にも愛情と優しさを注ぐことができるようになります。いつでも、どんなときも、貴女らしくいられますように。ひとりでがんばりすぎないで。
 

◆取材を終えて

産後、育児中は想像以上にうまくいかず、落ち込むこともありました。

そんな時に家庭とは別に自分の居場所があることは、本当にありがたかったことを思い出しました。自分だけが大変なわけではないと、自分、身内だけで全部やろうと思いがちですが、大変なとき、心が重いときは「大丈夫…」ではなく「ちょっと大変だから、手伝ってほしい」とプロにヘルプを出す勇気も必要だと感じました。

あきつさんが「産後のママにはまずしっかりと休んでほしいから、必要最低限のことだけ聞いて、あとはこちらでやるようにしている」「誰もが向いているお仕事ではないけれど、子育てをしてきたこと、主婦として得た経験が役に立つお仕事だと思う」とおっしゃっていました。ご自分の経験を活かしたママへの優しさが、依頼者の信頼につながっていると感じました。私も講座受講後、あきつさんのファンです。

また「依頼が多く、全てを受けられないもどかしさもある。大変だけれど、好きな仕事だから続けられている」という一言が印象的でした。楽しくお仕事をされているあきつさんから、周りの方も元気をもらえていると思いました。

日本にはあまりなじみのない『産後ドゥーラ』をもっとたくさんの方に知って欲しい。そして、大変な時期を少しでも楽しく過ごせる方が増えることを願っています。

◆産後ドゥーラになってみたい、興味を持った方は
一般社団法人ドゥーラ協会にお問い合わせください。


                                (2025年7月 byクワイエメンバー:were)

このページについてのお問い合わせ

子ども家庭部 子ども施策推進課 (第二庁舎2階)
電話:048-963-9165
ファクス:048-963-3987

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