
蒲生一丁目のもとの日光街道(現在の蒲生茶屋通り)のわきに、鳥のようなかっぱのような、なんとも不思議な形の石の 塔 が建っています。この地いきの人はこれを「ぎょうだいさま」とよび、わしの神様だと言っています。
さて、なぜこのような不思議なものが建てられたのでしょうか。
これができたのは、今から250年ほど前の江戸時代の 宝暦 7年(1757年)のことです。これには、「砂利道供養(じゃりみちくよう)」ときざまれていて、この年に、もとの日光街道の大きな修理があり、修理の完成を記念して蒲生の人びとが建てたものでした。そして、道を歩く村びとや旅びとの 道中安全 (旅の安全)を願って“わらじ”を供えてお祈りしたといいます。
道中安全 を願う心が、なにか人間にはない力を持っているものとして「ぎょうだいさま」をつくりあげたのでしょうか。「ぎょうだいさま」は今日も、道ゆく人びとを静に見守っています。