更新日:2014年9月10日
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【コラム】少子化の原因は女性の社会進出?
少子化の原因は女性の社会進出?
女性の社会進出と少子化の関係
現在日本が抱える大きな課題の一つに、出生率の低下、いわゆる「少子化」があります。一人の女性が一生の間に産む子どもの平均人数を示す「合計特殊出生率」について、日本は平成23年、1.39でした。これは、このままいくと、将来的に日本の人口が減少することを意味しています。
この少子化の原因として、女性の社会進出が挙げられることがよくあります。女性の社会進出に伴い、結婚・出産時期が遅れることが原因だとする考え方です。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
出典「ひとりひとりが幸せな社会のために」(内閣府リーフレット、平成24年8月改訂)
上のグラフをみて分かるとおり、先進国の国際比較データでは、合計特殊出生率と女性の労働力率は概ね比例関係になっています。つまり、先進国では女性の社会進出が進んでいる国ほど、出生率も高くなっている傾向がみられるのです。
これは、仕事と育児の両立が難しい社会であれば、仕事と育児の二者択一が迫られるために労働力率も出生率も低くなり、両立が可能な社会であれば、一人の女性が両方を選べるので労働力率も出生率も高くなるためと解釈されています。
仕事と育児の両立支援がカギ
少子化対策には仕事と育児の両立支援が重要なようですが、では、そのためにはどのようなことが必要でしょうか。
1つには、制度や社会体制づくりです。出生率が回復した国の多くは、育児保障施策を強化したり、短時間正規雇用の制度を設けるなどして、家族政策に力を入れました。日本でも、特に都市部の女性の子育て環境を改善することが、出生率の回復や労働人口の減少を食い止めるのに効果的と言われています。
2つめは、父親の家事・育児参加です。家事・育児時間は日本人男性で1日平均約30分と短く、欧米諸国の男性の数分の1の時間です。これは、日本人男性の長時間労働も理由の1つとされており、ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭・地域などの活動について、各自が希望するバランスで時間を使える状態)の推進も重要です。もちろん、それとあわせて男性側の意識改革も欠かせません。
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