埼玉県知事賞受賞作品

　「書道は、小学校低学年のころに始めました。両親の勧めで書道教室に通い学んでいました」。高校・大学では書道部に在籍し、部員たちと書道に没頭。大学を卒業後は、県立高校の芸術科「書道」の教諭となり、多くの学生に書道の魅力を伝えてきた。
　第69回埼玉県美術展覧会(県展)では、埼玉県知事賞を受賞した。受賞作は、唐の詩人・王維の「田園楽七首」の一首にある田園風景の美しさを詠んだ24字から成る漢詩。これを極限まで省略した文字で表現した。「この一首は、昔から知っていて、いつか作品にしたいと考えていました。この文字数の漢詩は珍しいので、全体のバランスを取ることが難しかったです。今後は、新しい作品作りに挑戦しながら、若い世代に書道の楽しさや魅力を伝えていきたいです」。