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越谷市 Koshigaya City

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更新日:2015年10月7日

ページ番号は58588です。

競技かるた選手 森田真央さん

去年の失敗に学び、今年は本気で「クイーン」を狙います!

子どもからシニアまで、約100万人の競技者がいるという「競技かるた」。最近ではこの競技を描いたマンガ『ちはやふる』が人気となり、国内のみならず海外でも競技かるたを楽しむ人が増えています。
いま注目の競技で女性トップを目指す期待の選手・森田真央さんにお話を伺いました。

プロフィール

平成6年8月19日越谷市生まれの21歳。帝京大学・文学部3年生で現在は東京都練馬区在住。杉並かるた会所属、全日本かるた協会A級六段。小学2年生のとき、百人一首に出会ったことをきっかけに「競技かるた」をはじめ、中学1年生でA級に昇進。
昨年10月に開催された「第59期クイーン位戦・東日本予選」で準優勝。来月行われる今年のクイーン位戦では、東日本はもちろん全国優勝も狙っている。

競技を始めるきっかけは「夏休みの宿題」

21歳になったばかりの森田さんですが、すでに競技かるた選手のキャリアは13年近く。
始めるきっかけとなったのは、夏休みの宿題だったと言います。
「小学2年生のとき"クラス全員で百人一首を全部暗記する"という夏休みの宿題が出たんです。暗記するために、みんなでかるた
遊びをやるようになったのですが、その楽しさにすっかりハマってしまいました」と森田さん。
その後、夏休みが終わっても学校でのかるた遊びは続き、森田さんは小学校の中で一番強く、負けたことがなかったのだそうです。
そんな強さもあって3年生のとき、かるたの全国小学生大会に出場。
「結果は小学4年生の対戦相手に逆転負け。それが私の初めての負けでした。とにかく悔しくて、本格的に競技かるたをやろう!と決心して、当時住んでいた宇都宮市のかるた会に入りました」という森田さん。
会での練習は週に1回でしたが、一緒に競技かるたを始めた一歳下の妹さんを相手に、毎日家でかるたの試合をしていたそうです。

高くてキツかった『A級』の壁

競技かるたの階級は、初心者の『E級』から、四段以上の人に与えられる最上級『A級』まで。森田さんは小学3年のスタートから約2年、5年生で『B級』を獲得。
しかしそこから『A級』に上がるのがとても大変だったと言います。
「A級になるには、公式の大会で優勝1回、あるいは準優勝2回が条件なので、とにかくたくさんの大会に出ました。でもいつも4位入賞止まりで準決勝まで進めない状態が続いて、気持ち的にもキツく、かるたを全然楽しめなくなってしまいました」という森田さん。
苦しい日々が2年ほど続いた後、中学1年の秋に行われた大会で見事優勝し『A級』に昇格。壁を突破できたその陰には、小学6年のころから現在に至るまで森田さんを指導している、杉並かるた会の横矢美恵子会長の励ましがありました。
「大会の前日、練習が終わった帰り道に横矢会長が"いろいろ考えてもしょうがない。上がるときは一気に上がるものよ"と声をかけてくださったんです。その言葉のおかげで大会では余計なことは考えず、目の前の試合一戦一戦に集中し、勝つことができました」

"キレイな取り"がモットー エネルギー源はミニトマト

競技かるたは読み手が上の句を詠み、選手が下の句が書かれた札を取る競技ですが、札を取るスピードはとても速く、近くで見てもどちらの選手が取っているのか判断がつかないほど。
「選手同士でもどちらが取ったか分かり難いこともあります。札の取り方として〈札を押し出して取る〉という方法もあるのですが、私は〈直接札に触って力強く払う〉という、見た目にも分かりやすい"キレイな取り"をいつも心掛けています」と森田さん。
競技かるたの大会は1日に6、7試合することも多く、休憩ができるのは試合の合間のわずかな時間だけ。そこで各選手それぞれに軽く食事をとるそうですが、森田さんが食べるのはミニトマト。
「ミニトマトが大好きで、大会のときは1パック必ず持っていきます。試合直前に食べると調子がイイんです」と、ゲン担ぎの一面も。

3度目の正直、夢のクイーンへ

女性の競技かるた選手の最大の目標は『クイーン』の称号を得ること。毎年秋に行われる「クイーン位戦・東日本予選」に森田さんはこれまでに数回出場し、2度準優勝しています。
「去年の決勝は、対戦相手の坪田翼選手の強さに圧倒させられ、試合の主導権を握ることができませんでした。実力の差を感じましたし、クイーンになりたいという意気込みでも負けてしまった。今年はその試合の教訓を生かして、心身ともにベストコンディションで臨みたいです」と森田さん。
指導する横矢会長も「真央ちゃんはいつも気負わず冷静でキレイなかるたをする選手。練習も真面目だし、実力もある。ぜひ今年は3度目の正直を叶えてほしい」とエールを送ります。

将来は「競技かるた部」を指導する国語教師に

森田さんは2歳で越谷から転居しましたが、祖父母が住む越谷には休みのたびに訪れており、今年の春は市内でいちご狩りを楽しんだとのこと。その越谷の祖父母のつながりから、昨年12月には越谷市内の幼稚園で行われた百人一首大会の講師を務めました。
かるた講師同様"人に教える"ということは森田さんの将来の目標でもあり、「大学卒業後は競技かるた選手を続けながら中学校か高校の国語教師になって、学校の競技かるた部を指導できればと思っています」とのこと。
教員免許を取る勉強もおろそかにはできませんが、とにかく今は『クイーン』に向かって集中したいという森田さん。来たる10月18日に行われる「クイーン位戦・東日本予選」に、市民のみなさんもぜひご注目ください。

《競技かるた》とは

1対1で行われ、百人一首の下の句が書かれた100枚の札から各自「持ち札」として25枚を選んでそれぞれ自分の陣地に並べ、合計50枚で競う。読み手が上の句を詠み、それに合う下の句の札を先に取ったほうが“取り”を決めたことになり、敵陣の札を取った場合は、自分の陣地の札1枚を敵陣に渡していく。最終的に自分の陣地の札が先に無くなった方が勝ち。1試合の所要時間は1、2時間程度。
*「クイーン位戦」は毎年秋に東日本予選と西日本予選が行われ、さらにそれぞれの優勝者が戦って勝った統一勝者が前年のクイーンに挑戦する。そこでの勝者がクイーンの称号を得る

広報こしがや季刊版 平成27年秋号(平成27年9月15日発行)に掲載

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