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越谷市 Koshigaya City

現在地

更新日:2013年6月27日

ページ番号は58592です。

バレエダンサー 中村祐司さん

バレエをもっと身近なものにしたい

生まれも育ちも越谷で、現在も越谷に在住するバレエダンサーの中村さん。9月1日にサンシティで行われる、東京バレエ団子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」全国公演の越谷公演に出演します。この公演では、越谷市の子どもたちも一緒にバレエを踊る予定です。これまでのバレエ人生とともに、地元での公演の意気込みを熱く語っていただきました。

プロフィール

チャイコフスキー記念 東京バレエ団 団員。
1986年5月27日生まれ。越谷市在住。荻島小学校、西中学校、岩槻高校の国際文化科を卒業。高校在学中に、フランス国立マルセイユ高等バレエ学校留学。高校卒業後は、パリ国立高等音楽・舞踊学校コンセルヴァトワールで一年間バレエを学び、現在はチャイコフスキー記念東京バレエ団団員として活躍中。ヨーロッパ公演参加。ベジャール作品やくるみ割り人形などに出演。

日常生活の中にバレエがあった

 「僕の幼い頃の遊び場は、母の開いていたバレエ教室でした。みんなのバレエを見てよくまねをしていました。初舞台は2歳半か3歳のときだったと思います」
 体を動かすことが大好きで、バレエやサッカー、ほかにも習い事を多数していた中村さんは、市が当時行っていた市民能楽養成事業の謡曲・仕舞入門コースにも参加し、観世流能楽師の関根祥六さんから能楽を習っていました。
 「バレエとは全く違う踊りを踊るというのは、とても新鮮でよい経験になりました。こしがや薪能にも出演したことがあるんですよ。歩いて数十分正座して戻るだけの簡単なものでしたが、歴史ある装束を着させてもらって貴重な経験をしました。関根先生には舞いとともに、普段の生活態度や挨拶などの所作も教わり、今の自分に影響を与えていると思います」
 さまざまなことに挑戦していた中村少年。大きな転機が訪れたのは10歳のときです。
 「海外のバレエ団が越谷で公演した際、子どもたちにレッスンをする機会がありました。僕がバレエの足のポジションを見せると、これはすごいと関係者が集まってきて、団長さんには『今後バレエを真面目にやるべき』と言われました。子ども心に特別扱いを受けたことがうれしくて、本格的にバレエに打ち込むようになりました」
 その後、中村さんは、新国立劇場のこけら落し公演で子役として出演。レベルの高いすばらしい舞台を経験したことで、さらにバレエにのめりこむようになりました。

初めて経験する挫折 ケガを克服しバレエへの想いが強くなった

 「マルセイユ高等バレエ学校に留学しましたが、両すねを疲労骨折。留学から半年もたたず帰国することになり、岩槻高校へ復学しました。僕にとって初めての大きなケガで、バレエ人生初めての挫折でした。二度とバレエができないかもしれないという恐怖も味わい、心身ともにつらかった。こんなに苦しむなら、バレエをやめようと思いました」
 しかし、この経験がバレエへの想いを強くさせました。
 「バレエをやめていた半年間が一番悩みましたね。そんなとき、やりたくてもさまざまな事情で夢を諦めざるを得ない人やできない人がいるということを知る機会があって。僕はまだバレエをやれるし、チャンスもいただけるのに諦めてしまってはいけないと思うようになりました。心からもう一度バレエをやりたいと思いました」

 再び精力的にバレエを始め、東京バレエ団の学校にも通うことに。

 「東京バレエ団の施設や環境のよさに惹かれました。高校在学中に週一回東京バレエ団の学校に通い、『ボレロ』に出演させてもらったり経験を積ませてもらいました」

 高校卒業後、1年間パリのコンセルヴァトワールで学び、帰国後は東京バレエ団に入団しました。

 「高校在学中からお世話になっていたし、歴史と伝統ある東京バレエ団でいろいろな作品を踊りたいと思い、入団を決めました。日本では東京バレエ団だけが踊れるベジャール作品に出演できることや海外公演を経験できることは、とてもよい経験になっているし、刺激になっています」

 ベジャール作品をはじめさまざまな舞台を経験しながら、常に挑戦の毎日。今年3月には、日本を代表するバレエ団やバレエダンサーが一堂に会するNHK「バレエの饗宴」にも出演しました。

 「一筋縄ではいかないのがバレエ。その日の舞台と同じ舞台は二度とない。体を使って表現し、皆で作り上げるものなので、誰かがミスしたり、衣装が取れたり、イレギュラーな出来事もしばしば。出演者・裏方の皆が助け合い協力して舞台を作っています。1つ克服してもすぐ新しい課題が出てくるので、常に成長している実感があってバレエに飽きることはないですね。魅力は尽きません」

中村祐司さん写真(撮影:引地信彦)
中村祐司さん写真(撮影:引地信彦)

9月1日サンシティで東京バレエ団の子どものためのバレエ「ねむれる森の美女」が行われる

 「この公演では、越谷市の子どもたちも一緒に踊ります。せっかく越谷市で公演し地元の子どもたちも出演する舞台なので、お子さんから年配の方まで多くの方に観ていただいて、バレエを身近に感じていただければと思います。欲を言えば、特に男の子に来てほしい。バレエをやる男子はまだまだ少ないので、男の子がバレエに興味を持ってくれたらうれしいな」

広報こしがや季刊版 平成25年夏号(平成25年6月15日発行)に掲載

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電話:048-963-9117
ファクス:048-965-0943

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