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越谷市 Koshigaya City

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更新日:2020年2月21日

ページ番号は10840です。

令和2年度教育行政方針

令和2年度教育行政方針

 令和という新たな時代を迎え、社会の変化とともに教育の果たす役割がますます重要となる中、学校教育では、新学習指導要領の全面実施に伴い、主体的・対話的で深い学びの実践や教職員の働き方改革の推進など、新たな視点による取り組みを推進する必要があります。また、人工知能(AI)の開発や情報通信システムの整備など、教育に関連する技術革新は、目覚ましい進展を続けております。
 このような変化の激しい社会において、自ら夢や希望、目標をもって自己実現を果たすことができるよう、「生きる力」の基盤を育むとともに、生涯にわたり学んだ成果を地域社会に還元できるような「循環型生涯学習社会」を実現することが求められております。教育委員会では、越谷市の教育大綱である第2期越谷市教育振興基本計画に基づき、地域の皆さまや関係機関と連携し、一つの目標に向かって創意工夫を重ねながら、教育施策を着実に進めてまいります。
 それでは、以下、第2期越谷市教育振興基本計画の基本目標に沿って主要な施策を申し上げます。

 まず、基本目標1の「生きる力を育む学校教育を進める」について、申し上げます。
 学校教育における主要な施策ですが、ICTを活用した教育については、児童生徒の学力の向上や情報活用能力の育成のため、タブレットなどを活用した、より分かりやすく魅力ある授業が行えるようにするとともに、教材の整備やタブレットの追加配備を実施してまいります。また、情報モラル教育については、児童生徒がパソコンやスマートフォン等の機器およびSNSを正しく有効に活用できるよう、指導主事による情報モラル講座や教職員研修を実施するとともに、情報モラル教材の提供による家庭教育支援に取り組んでまいります。
 学校図書館については、児童生徒の読書活動を一層推進するため、専門の資格を有する学校司書を効果的に配置するとともに、その資質向上や司書教諭・学校図書館運営ボランティアとの連携強化を目的とした研修会を実施してまいります。
 小中一貫教育については、第1期の5年間の成果と課題を踏まえ、「学力の向上・自己肯定感の高揚・学校生活充実感の高揚」を目的として、全小中学校へ新たに第2期小中一貫教育の研究指定を行ってまいります。また、指導内容および指導方法については、各種学力調査の結果を活用し、工夫改善に取り組んでまいります。
 教科用図書の採択については、中学校10教科16種目および特別支援教育の教科用図書の採択年度となることから、採択事務の透明性を確保し、適正かつ公正に取り組んでまいります。
 伝統文化を尊重し国際性を育む教育については、令和2年度から始まる新学習指導要領に基づく小学校外国語教育の充実に向け、語学指導助手(ALT)の増員と効果的な配置に努めるほか、教員を対象とした研修会等を実施してまいります。
 防災教育については、児童生徒が自らの判断に基づいて行動し安全を確保できるよう、各校の防災訓練や防災学習を支援するとともに、「学校防災の日」における全小中学校一斉の引き渡し訓練を実施し、自助・共助の意識を育てる防災教育を推進してまいります。
 交通安全・防犯教育については、国の「登下校防犯プラン」に基づき、越谷警察署や学校、保護者、地域との連携のもと、登下校時における児童生徒の安全確保に向けた取り組みを推進してまいります。
 心の教育については、非行問題行動の未然防止に向け、きめ細かな生徒指導を通して児童生徒の自己肯定感を高めることができるよう、教員の指導力向上を目的とする研修を実施してまいります。
 教育相談については、一人ひとりが明るく楽しい学校生活を送り、自己実現を果たすことができるよう、教育相談員やスクールソーシャルワーカー、小中学校等が連携した組織的な相談体制の充実を図り、不登校や悩みを抱える児童生徒および保護者への支援に取り組んでまいります。また、命の大切さについて主体的に考えることができるよう、がん教育などの授業を行うとともに、SNSを利用した相談体制の整備やいじめの早期発見のための市内全校共通アンケートを新たに実施するなど、いじめの未然防止・早期発見・早期解消に努めてまいります。
 学校教育における人権教育については、児童生徒が人権について正しく理解し、発達段階に応じた人権感覚を身に付けられるよう、教職員の指導力向上を目的とした研修を実施してまいります。
 健康教育については、児童生徒が健康な生活を送るための基礎を (つちか)うことができるよう、学校歯科医等の指導による養護教諭を対象とした研修会を開催するなど、学校保健活動の充実に努めてまいります。
 学校給食については、児童生徒の日本や外国の食文化に対する理解を深めるため、日本の四季・行事に応じた料理や世界の料理を献立に取り入れるとともに、引き続き「和食」をテーマとした指導を行ってまいります。また、家庭を対象に「朝食」に関する講座を実施するなど、健全な食生活や望ましい食習慣の形成を図ってまいります。
 中学校選択制については、保護者や児童の多様なニーズに応え、子どもたち一人ひとりがより充実した中学校生活を送ることができるよう、各学校が取り組んでいる特色ある学校づくりの推進や情報の発信に努めてまいります。
 多様な就学機会への支援については、経済的理由により就学困難と認められる児童生徒の保護者に対し、引き続き就学費用の一部を援助してまいります。また、高校・大学等の入学資金の調達が困難な保護者に入学準備金の貸付を行い、教育を受ける機会の確保に努めてまいります。
 幼保小の連携については、幼児教育から小学校教育への円滑な接続を目的とした幼保小連絡会を実施するとともに、小学校教員を対象に幼児教育に関する理解を深めるための情報を提供してまいります。
 幼稚園教育への支援については、より質の高い幼児教育を受けられるよう、施設整備に係る補助金を交付するなど、教育環境の向上に努めてまいります。
 特別支援教育については、一人ひとりの障がいの特性に応じた支援を行うため、特別支援学級の早期の全校設置に向けた取り組みを推進するとともに、特別支援教育支援員の増員と効果的な配置に努めてまいります。また、個別的な教育ニーズのある児童生徒に対応するため、専門家による発達支援訪問指導や、専門性の向上を図る教職員研修を実施してまいります。
 義務教育施設については、快適な学習環境を整えるため、令和元年度の国庫補助金を活用した小学校トイレの洋式化など、施設改修を実施してまいります。また、レイクタウンエリアの児童生徒数の急増を見据え、これまで推進してきた小中一貫教育の成果を踏まえながら、9か年を見通した教育環境の整備を検討してまいります。さらに、老朽化が進む学校の長寿命化に向けた個別施設計画の策定に取り組むとともに、教育の質の向上や校務の効率化を図るため、校務支援システムの活用を推進してまいります。
 教職員の資質の向上については、新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業実践ができるよう、研修内容の質の向上に努めてまいります。また、教職員が健康でいきいきと教育活動を行うとともに、児童生徒と向き合う時間を確保し、自らの専門性を高めることができるよう、衛生管理の実施や在校時間の適正な管理など、教職員の働き方改革を推進してまいります。
 地域に根ざした特色ある学校づくりについては、地域の教育力を活用し、地域との強い絆で結ばれた学校づくりを展開するため、全小中学校に学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールとしての取り組みを推進してまいります。また、学校応援団や退職教員、学生ボランティアを活用し、こばと塾による学習支援を引き続き実施してまいります。

 次に、基本目標2の「生涯にわたる学びを充実し、地域の文化を創造する」について、申し上げます。
 生涯学習における主要な施策ですが、生涯学習活動については、多様化する市民の学習ニーズに的確に対応し、一人ひとりが主体的に学ぶことができるよう、市民との協働により、生涯学習フェスティバルやこしがや市民大学を企画・運営するほか、公民館における各種学級・講座を開催するなど、学習機会の充実に努めてまいります。また、就学時および進学時の説明会において実施する子育て講座について、講師の増員による講座内容の充実を図り、家庭の教育力の向上に取り組んでまいります。
 社会教育における人権教育については、人権問題に関する正しい理解と認識を深め、人権意識の高揚を図るため、関係機関との連携により講演会や講座等を開催し、人権・同和教育の普及・啓発に努めてまいります。
 あだたら高原少年自然の家については、施設の廃止に向けた関係機関との協議・調整を進めるとともに、スキー教室に係る保護者の負担軽減に取り組んでまいります。
 科学技術体験センターについては、理科や科学に対する児童生徒の興味・関心を高めるため、学校や科学分野の専門機関と連携した体験事業の充実に努めるとともに、特別な支援を要する児童生徒へ向けた科学工作体験事業に力を入れてまいります。また、各ライフステージにあわせた魅力的な講座や定期的な企画展示を開催するほか、学校利用事業の一環として、各学校への派遣授業を実施してまいります。
 図書館については、より身近で利便性の高いサービスを提供するため、移動図書館におけるサービスポイントの見直しや分かりやすい書架サインの作成、図書館システムの活用などを行ってまいります。また、子ども向け古典講座や親子で参加できるワークショップを開催し、図書館を通じて市民文化の向上を図るとともに、学生による「おすすめ本」の紹介を実施するなど、子どもの読書活動を推進してまいります。
 芸術文化については、市民が日頃の活動の成果を発表できる機会の充実を 図るため、文化総合誌「川のあるまち」の発行や越谷市民文化祭を開催するとともに、越谷市美術展覧会における高校生等の出品料見直しの積極的な周知を行い、市民が参加・応募しやすい環境を整えてまいります。
 特色ある地域文化については、郷土芸能を後世に継承するため、越谷市郷土芸能祭や郷土芸能体験教室を開催するとともに、伝統文化への理解を深めるため、こしがや能楽堂を拠点として (たきぎ) (のう)や市民能楽養成事業を開催し、鑑賞や体験の機会を提供してまいります。
 文化財については、引き続き大道遺跡の発掘調査を行うとともに、旧荻島公民館を文化財の整理や文化財ボランティア活動の場所として利用してまいります。また、各自治会等と連携し、越ヶ谷秋まつりの文化財指定に向けた調査を実施するなど、貴重な文化的遺産の後世への継承に努めてまいります。さらに、大間野町旧中村家住宅および 中村家住宅については、昔のくらしを体験できるイベントを開催するなど、郷土に関する学習の場として活用してまいります。

 次に、基本目標3の「生涯にわたりスポーツ・レクリエーションに親しめる環境をつくる」について、申し上げます。
 生涯スポーツにおける主要な施策ですが、健康ライフスタイルづくりの支援については、日頃運動する機会の少ない市民が気軽にスポーツを始められる契機となるよう、スポーツスタンプラリーの実施や定期的なウォーキングイベントの開催など、多様な機会を活用した参加促進に努めてまいります。また、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、ポルトガル卓球チームの事前キャンプの受入れや聖火リレーの実施を通じて、本番に向けた機運醸成を図るとともに、バスケットボールの越谷アルファーズの主催試合を誘致するなど、スポーツ観戦機会の充実に努めてまいります。
 スポーツ・レクリエーション活動を支援する体制については、市民との協働によるスポーツ・レクリエーション活動を推進するため、スポーツボランティア制度およびスポーツリーダーバンク制度の周知に努め、人材の養成や登録者数の拡大を図るとともに、各種大会や教室等における登録者の活用を促進してまいります。
 スポーツ・レクリエーション施設については、利用者が安心して快適にスポーツ・レクリエーション活動を楽しめるよう、施設・設備の安全点検や計画的な改修を行うなど、環境整備に努めてまいります。また、老朽化した市立第1・第2体育館については、新たな地域スポーツの拠点となる施設への建替えに向けて取り組んでまいります。

 以上、令和2年度の主要な教育施策について申し上げましたが、令和2年度から順次全面実施される新学習指導要領においては、プログラミング教育や小学校における外国語教育が本格実施されるなど、変革の社会の流れにあわせて新たに取り組むことも多く盛り込まれております。そこには、世の中が変化し続ける状況においても、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考えて行動できる子どもたちを育成したい、という願いが込められております。
 教育委員会といたしましても、将来を担う子どもたち一人ひとりが自らの能力や可能性を最大限に伸ばすことができるよう、多様なニーズに応じた教育機会を提供する環境づくりに向け、最終年度となる第2期越谷市教育振興基本計画に基づき、さまざまな教育施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。
 結びに、「まちづくりは人づくり」という認識のもと、生涯学習社会の実現をめざして、次期教育大綱となる(仮称)第3期越谷市教育振興基本計画の策定にあたるとともに、教育行政の公正かつ適正な運営に努めてまいりますので、議員の皆さま、市民の皆さまには、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

このページに関するお問い合わせ

教育総務部 教育総務課(第二庁舎4階)
電話:048-963-9280 ファクス:048-965-5954

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