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越谷市 Koshigaya City

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更新日:2021年2月12日

ページ番号は10841です。

令和3年度教育行政方針

令和3年度教育行政方針

 令和2年1月に国内で初の感染者が確認された新型コロナウイルス感染症は全国的に感染が続いており、収束の見通しも立たない状況下にあります。この影響により、学校を臨時休業とし、各種スポーツ大会、文化事業などについても中止という判断をせざるを得ない状況となりました。そして、感染拡大防止策として、「3つの密を回避」するための新たな生活様式が実践され、私たちの生活に多大な影響を及ぼしました。教育を取り巻く環境は、新たな感染症への対応に加え、急速な技術革新やグローバル化、少子高齢化の進展など、激しく変化しております。
 このような社会状況の変化や第2期計画の検証を踏まえて、令和2年度、教育委員会では、令和3年度からスタートする「第3期越谷市教育振興基本計画」の策定にあたりました。第3期計画では、今後の教育行政を総合的かつ計画的に推進するため、引き続き、「生涯学習社会の実現をめざして」を基本理念とし、だれもが夢や希望、目標をもって自己実現を果たすことができるよう、「生きる力」の基盤を育むとともに、生涯にわたり学んだ成果を地域社会に還元できるような「循環型生涯学習社会」の実現をめざし、学校教育、生涯学習および生涯スポーツの3つの分野でそれぞれ基本目標を掲げ、教育施策の一層の充実に努めてまいります。
 それでは、以下、第3期越谷市教育振興基本計画の基本目標に沿って主要な施策を申し上げます。

 まず、基本目標1の「生きる力を育む学校教育を推進する」について、申し上げます。
 本市の未来を担っていく子どもたちが、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるよう、知・徳・体のバランスのとれた質の高い学校教育を実現することが求められております。
 このような学校教育を推進するため、6つの施策の方向である「9年間を見通した越谷教育を推進する」「確かな学力を育む」「豊かな心を育む」「健やかな体を育む」「自立する力を育む」「質の高い教育環境を整備する」を掲げ、以下のとおり重点的な取り組みを進めてまいります。
 第1期小中一貫教育の5年間の成果と課題を踏まえ、「学力の向上・自己肯定感の高揚・学校生活充実感の高揚」を目的として、第2期小中一貫教育に関する研究指定とICT活用等、新たな教育課題の解決をめざす研究委嘱を実施し、各校の研究推進への支援を行うなど、小中学校9年間を見通した系統的・連続的な取り組みを推進してまいります。
 新学習指導要領の趣旨に基づくカリキュラム・マネジメントの確立に向けて、各校の取り組みを深化させる研修を実施するなど、各学校の特色ある9年間を見通した教育課程の編成を支援し、教科等横断的な特色ある教育課程を推進してまいります。
 学校・家庭・地域が一体となって子どもたちを見守り、育成するため、学校運営協議会と学校応援団の連携・協働体制づくりの支援を行うなど、地域住民や保護者等の学校運営への参画を促進し、コミュニティ・スクールの充実に取り組んでまいります。
 令和8年度の(仮称)蒲生学園開校に向けて、令和4年度に蒲生小学校、蒲生第二小学校を合併するため、蒲生第二小学校に仮設教室を設置してまいります。また、施設の整備に向けた協議・調整を行うため、該当する小中学校の教職員や学校運営協議会委員などを構成員とする学校地域準備会等を開催し、小中一貫型小中学校の整備を進めてまいります。
 児童生徒の学力の向上を図るため、「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善に係る校内研修の支援に取り組むとともに、指導資料の周知および活用推進を図るなど、わくわく感のある授業づくりを推進してまいります。
 子どもの多様なニーズに応じるため、指導主事等による学校訪問や自学自習システムの利用促進を図るなど、個を生かし伸ばす指導の充実に努めてまいります。
 授業改善に生かすため、国・県の学力調査に加え、本市独自の「越谷市検証テスト」を実施し、それらの分析を踏まえた学校支援に取り組むなど、学力調査等の活用を図ってまいります。
 新学習指導要領を踏まえた教育課程の実施に向け、授業動画の配信をはじめとする効果的な指導事例の紹介や、教職員研修会の実施に取り組むなど、指導内容・指導方法の改善に努めてまいります。
 児童生徒の情報収集・発信・基本操作スキル・モラル等の情報活用能力の向上を図るため、タブレットなどの活用事例ハンドブックの作成と周知のほか、教職員研修に取り組むとともに、プログラミング教育で使用する教材の整備を進めるなど、ICTを活用した教育の充実に努めてまいります。
 新学習指導要領に基づく小中学校外国語教育の充実に向け、語学指導助手(ALT)の適正な人数確保とティーム・ティーチングによる効果的な活用に努めるほか、外国語に係る指導力向上を目的とした研修会等を実施するなど、英語教育を推進してまいります。
 新学習指導要領に示された学校図書館の「読書センター」「学習センター」「情報センター」としての3つの役割を具現化し、児童生徒の読書活動を一層推進するため、専門の資格を有する学校司書を効果的に配置するとともに、その資質向上や司書教諭・学校図書館運営ボランティアとの連携強化を目的とした研修会を実施するなど、読書活動を推進してまいります。
 児童生徒の他人を思いやる心や生命を大切にする心、規範意識などを育むため、道徳教育振興会議主催の研修会および授業研究会の開催を支援するなど、道徳教育の振興に努めてまいります。
 非行問題行動の未然防止に向け、きめ細かな生徒指導を通して児童生徒の自己肯定感を高めることができるよう、関係機関との連携を深め、教員の指導力向上を目的とする研修を実施するなど、きめ細かな生徒指導体制の充実に努めてまいります。
 教育相談については、原因や内容が複雑化している状況への適切な対応に向け、小中学校と学校相談員をはじめとする専門職および関係機関が連携した組織的な相談体制づくりを進めるとともに、電話やSNS、来所等の相談窓口の充実を図り、不登校や悩みを抱える児童生徒および保護者への支援に取り組むなど、教育相談体制の充実に努めてまいります。
 いじめ防止対策の推進については、いじめの早期発見のための市内全校共通アンケートを実施するとともに、関係機関との効果的な連携を図り、いじめの未然防止・早期発見・早期解消に努めてまいります。また、児童生徒がパソコンやスマートフォン等の機器およびSNSを正しく有効に活用できるよう、指導主事による教職員や児童生徒、保護者、地域を対象とした出前授業・講座を実施するとともに、家庭において親子で学ぶことができる教材の提供に取り組むなど、情報モラル教育を推進してまいります。
 児童生徒が人権について正しく理解し、発達段階に応じた人権感覚を身に付けられるよう、教職員の経験年数に応じた指導力向上を目的とした研修を実施するなど、学校教育における人権教育を進めてまいります。
 児童生徒が健康な生活を送るための基礎を (つちか)うことができるよう、特に、学校歯科医等との連携による養護教諭等を対象とした研修会を実施するなど、学校保健の充実に努めてまいります。
 生活習慣病の低年齢化に伴い、心身の健康を考えながら食品を選択する能力の育成が求められる中、日本で豊富に獲れる「魚」を使用した伝統的な和食が見直されていることから、食育のテーマを魚とし、積極的に給食献立に取り入れるとともに、食に関する指導の充実に努めてまいります。また、朝食の欠食状況や食事の内容など、児童生徒の食生活の実態を把握するため、「食事に関する調査」を実施し、学校給食の充実と食育の推進に努めてまいります。
 児童生徒一人ひとりが環境問題を自らの問題として認識し、持続可能な社会の担い手となるよう、学校ビオトープを活用した実践活動の充実や環境教育資料「しらこばと」のデジタル化による教材の充実など、環境教育を推進してまいります。
 児童生徒が自らの判断に基づいて行動し安全を確保できるよう、各校の防災訓練や防災学習を支援するとともに、「学校防災の日」における、地域との連携を図った全小中学校一斉の引き渡し訓練を実施し、自助・共助の意識を育てる防災教育を行うなど、安全教育の充実に努めてまいります。
 個別的な教育ニーズのある児童生徒に対応するため、専門家による発達支援訪問指導や、専門性の向上を図る教職員研修を実施してまいります。また、特別支援学級の早期の全校設置に向けた取り組みや通級指導教室の適切な配置を推進するとともに、特別支援教育支援員の増員と効果的な配置に努めるなど、特別支援教育を推進してまいります。
 不登校の未然防止に向け、スクールソーシャルワーカーや学び総合指導員を学校へ派遣するほか、指導主事による校内相談体制の充実に向けた支援に取り組むなど、不登校児童生徒への支援を行ってまいります。
 経済的理由により就学困難と認められる児童生徒の保護者に対して就学費用の一部を援助するとともに、高校・大学等の入学資金の調達が困難な保護者に入学準備金の貸付を行い、教育を受ける機会の確保に努めるなど、多様な就学機会への支援を行ってまいります。
 日本語指導員を学校へ派遣し、学校生活における日本語の学習支援や適応支援を行うとともに、さらなる効果的な支援体制について検討し、日本語を母語としない児童生徒への支援を行ってまいります。
 幼児教育から小学校教育への円滑な接続を目的とした幼保小連絡会を実施するとともに、小学校教員を対象に幼児教育に関する理解を深めるための情報を提供するなど、幼児教育の振興に努めてまいります。
 教職員の指導力を高めるため、ライフステージや本市の課題に応じた研修内容の質の向上に努めてまいります。また、教職員が健康でいきいきと教育活動を行うことができるよう、ストレスチェックを実施するなど、教職員の心身の健康の保持増進に努め、教職員の資質・能力の向上を図ってまいります。
 教職員が児童生徒と向き合う時間を確保し、自らの専門性を高めることができるよう、「越谷市 学校における働き方改革基本方針」に基づき、ICカードを活用した客観的な時間外在校等時間の把握に努めてまいります。また、負担軽減検討委員会を実施し、学校の実状に対する意見聴取を行うとともに、負担軽減のための提案や好事例の紹介など、教職員の働き方改革を推進し、学校教育の質の維持向上に努めてまいります。
 地域との強い絆で結ばれた教育活動を展開するため、学校応援コーディネーターや学校応援団担当教員、学校運営協議会委員を対象とした研修会を開催するなど、学校応援団の活動のさらなる充実を図ってまいります。また、地域人材や学生ボランティア等による学習支援体制および部活動外部指導者や部活動指導員による部活動支援体制の整備を進め、地域人材を生かした活動を推進してまいります。
 児童生徒が安全・安心で快適な学校生活を送ることができるよう、老朽化が進む学校の計画的な改修や大相模小学校への仮設教室の設置を行うほか、令和2年度の国庫補助金を活用した中学校トイレの洋式化など、施設改修を実施してまいります。また、教育の質の向上のため、学習者用端末をはじめとするICT機器およびネットワーク環境の整備を進めるとともに、情報セキュリティの適切な管理と運用を図るなど、学習環境の整備と充実に努めてまいります。

 次に、基本目標2の「生涯にわたる学びを充実し、地域文化を振興する」について、申し上げます。
 子どもから高齢者まで、幅広い世代が生涯にわたって自らの能力を高めることができるよう、学習機会を充実するとともに、その成果を地域社会に生かすことができる環境づくりをめざしてまいります。また、市民が人生をより豊かに生きることができるよう、地域文化の振興と普及に努めてまいります。
 生涯学習においては、2つの施策の方向である「生涯にわたる学びを進める」「文化活動を充実し、郷土の歴史を継承する」を掲げ、以下のとおり重点的な取り組みを進めてまいります。
 多様化する市民の学習ニーズに対応するため、市民との協働により、生涯学習フェスティバルやこしがや市民大学を企画・運営するほか、学習成果を地域社会やまちづくりに生かすことができるよう、循環型生涯学習社会の担い手育成の支援に取り組むなど、市民との協働による生涯学習推進体制の充実に努めてまいります。
 だれもがライフステージ・ライフスタイルに応じて主体的に学ぶことができるよう、公民館における各種学級・講座を開催するなど、多様な学習機会の充実に努めてまいります。
 各ライフステージに対し科学技術への関心を喚起し、未来を担う創造性豊かな人材の育成を図るため、学校や科学分野の専門機関と連携した科学体験事業の充実に努めるとともに、特別な支援を要する児童生徒へ向けた科学工作体験事業を実施してまいります。また、開館20周年記念事業として、他の科学館・博物館と連携した特別企画展・講演会を開催するほか、最先端の小型ロボットによる小学校低学年を対象にしたプログラミング講座を実施するなど、科学技術体験センター事業の充実に努めてまいります。
 同和問題をはじめとする様々な人権問題に関する正しい理解と認識を深め、人権意識の高揚を図るため、関係機関との連携により講演会や講座等を開催し、人権教育の普及・啓発に努めるなど、社会教育における人権教育を推進してまいります。
 幅広い市民の読書活動を推進するため、移動図書館の事務のオンライン化や北部図書室への持ち去り防止装置の設置などを行うほか、電子書籍を導入し、より利便性の高いサービスを提供してまいります。また、本のお楽しみ袋の貸出や新小学校1年生への利用案内の配付を行うなど、子どもの読書活動を推進し、図書館サービスの充実に努めてまいります。
 市民の創作意欲の向上と普及を図るため、文化総合誌「川のあるまち」を発行するほか、越谷市民文化祭を開催してまいります。また、越谷市美術展覧会や越谷市県展記念作品展を開催するなど、市民が芸術文化を身近に感じることができる環境を整えることにより、芸術文化活動を推進してまいります。
 郷土芸能を後世に継承するため、越谷市郷土芸能祭や郷土芸能体験教室を開催するとともに、伝統文化への理解を深めるため、こしがや能楽堂を拠点として (たきぎ) (のう)や市民能楽養成事業を開催し、鑑賞や体験の機会を提供するなど、特色ある伝統文化の振興に努めてまいります。
 文化財を次世代へ継承するため、市内遺跡の調査を行うとともに、越ヶ谷秋まつりなどの調査を実施し、市内に所在する文化財の詳細の把握に努めてまいります。また、大間野町旧中村家住宅および 旧東方 (きゅうひがしかた) (むら)中村家住宅の利活用の促進や、昔のくらしを体験できるイベントの開催など、地域の歴史や文化に対する市民の理解を深める機会の充実を図ってまいります。さらに、本市における郷土資料館のあり方について検討するため、中核市および近隣市町村の博物館・郷土資料館等に関する調査を実施するなど、文化財の保存と活用に努めてまいります。

 次に、基本目標3の「生涯にわたりスポーツ・レクリエーションに親しめる環境をつくる」について、申し上げます。
 スポーツ・レクリエーション活動を通して市民の生きがいづくりや健康の維持・向上を図るため、多様なライフスタイルにあわせた活動機会の充実に努めてまいります。また、市民のスポーツ・レクリエーションに対する興味・関心を高めるとともに、スポーツ・レクリエーション活動を支援する体制の構築をめざしてまいります。
 生涯スポーツにおいては、2つの施策の方向である「健康ライフスタイルづくりを支援する」「スポーツ・レクリエーション活動を支援する環境の充実を図る」を掲げ、以下のとおり重点的な取り組みを進めてまいります。
 日頃運動する機会の少ない市民が気軽にスポーツを始められる契機となるよう、スポーツ教室の動画配信や教室の内容および開催場所の見直しなどを行い、成人の健康・体力づくりを支援してまいります。
 東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、ポルトガル卓球チームの事前キャンプの受入れや聖火リレーの実施を通じて、本番に向けた気運醸成を図るとともに、全国レベルの大会やプロスポーツの主催試合を誘致するなど、スポーツ観戦機会の充実に努めてまいります。
 市民との協働によるスポーツ・レクリエーション活動を推進するため、スポーツボランティア制度およびスポーツリーダーバンク制度の周知に努め、人材の養成や登録者数の拡大を図るとともに、各種大会や教室等における登録者の活用を促進するなど、スポーツ・レクリエーションに係る人材を育成してまいります。
 利用者が安心して快適にスポーツ・レクリエーション活動を楽しめるよう、施設・設備の安全点検や計画的な改修を行うなど、環境整備に努めてまいります。また、老朽化した市立第1・第2体育館については、新たな地域スポーツの拠点となる施設への建替えに向けて取り組むなど、体育施設の充実に努めてまいります。

 以上、令和3年度の主要な教育施策について申し上げましたが、新学習指導要領におきましては、子どもたちが、未来の予測が困難な時代を生き抜くために必要な資質・能力を総合的に育成することが求められております。学校では、子どもたちが、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、自ら判断して行動し、学校で学んだことを社会や人生に生かしていくことが期待されております。そのためには、家庭や地域の皆さまのご理解・ご協力が不可欠となります。

 教育委員会といたしましても、将来を担う子どもたちが自らの能力を伸ばすことができるよう、多様なニーズに応じた教育機会を提供する環境づくりや、より多くの市民が循環型生涯学習社会の担い手となるよう、学び得た学習成果を地域社会やまちづくりに生かすことができる環境づくりに向け、市の教育大綱となる「第3期越谷市教育振興基本計画」に基づき、さまざまな教育施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。
 結びに、「まちづくりは人づくり」という認識のもと、生涯学習社会の実現をめざして、教育行政の公正かつ適正な運営に努めてまいりますので、議員の皆さま、市民の皆さまには、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

このページに関するお問い合わせ

教育総務部 教育総務課(第二庁舎4階)
電話:048-963-9280 ファクス:048-965-5954

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