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越谷市 Koshigaya City

更新日:2022年9月12日

ページ番号は12379です。

広報こしがやお知らせ版 令和4年1月の特集2面

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所信表明(全文)

 12月定例会で福田市長は就任にあたり、所信表明を行いました。その全文をお知らせします。
 令和3年(2021年)12月定例市議会をご招集申し上げましたところ、議員の皆様には、ご健勝のうちにご出席いただきありがとうございます。
 このたび、私は、多くの市民の皆様からのご支持をいただき、越谷市長に就任いたしました。
 私は、市議会議員として、そして先の市長選挙を通じて、様々な方から数多くのご意見を伺ってまいりました。その一つ一つの意見に重みを感じ、多様な価値観のなかで社会が存在していることを改めて認識いたしました。そして、市長就任にあたり、約34万5千人の市民の責任者である市長という職責の重さを痛感したところでございます。
 だからこそ、選挙時に掲げた政策は市民の皆様とのお約束であることを念頭に置き「一党一派」に偏ることなく、市民目線の公平な市政運営に努めてまいります。
 今定例会は、私が市長として臨む初めての議会でございますので、市政を担当するにあたっての私の所信を申し述べ、議員の皆様、そして市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 はじめに、私の「越谷のまちづくり」に向けた基本方針について申し述べます。
 私は、高橋前市長が行ってきた市政運営の継承と発展を掲げております。今年度からスタートしました第5次越谷市総合振興計画を着実に推進するとともに、以下に掲げます、私が市民の皆様とお約束した政策の三本柱の実現に全力を傾注してまいります。
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 まず、第一の柱は、「いのちと暮らしを守る」です。
 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行から、まもなく2年が経過しようとしています。本市は高橋前市長のリーダーシップのもと保健所を設置したことにより、きめ細やかな対策を講じることができています。現在の感染状況は比較的落ち着いていますが、いつ再拡大するか予測がつかない状況であり、第6波に備え準備を進めていくことが必要不可欠でございます。
 そこで、第一に、市民の命を守るため、市立病院に勤務していた看護師等の元医療職員の協力を求めるなど、保健所の人員増強と職員の過重労働の軽減を図ることで、感染症対策の要となる保健所の体制を強化してまいります。また、保健所と市立病院の連携はもとより、越谷市医師会、越谷市歯科医師会、越谷市薬剤師会をはじめ、民間医療機関との連携を強化することにより、このウイルスに打ち勝つ覚悟でございます。さらに、感染者の重症化を防ぐため、自宅療養者に対しても抗体カクテル療法を実施してまいります。
 第二に、コロナ禍における子どもの学びを保障するため、感染拡大期にはオンライン授業や登校選択制を実施してまいります。
 第三に、コロナ禍における経済・暮らしを守るため、コロナ禍で打撃を受けている業種への支援を迅速に実施してまいります。また、生活に困窮している方への住まい、食料、生活資金の速やかな支援を実施してまいります。さらに、コロナ禍で増加するDVや自殺をなくすため、相談体制の充実を図ってまいります。
 以上のことをはじめとするコロナ禍への対策をしっかりと行うことで、市民の皆様の心配や不安を払拭できるよう万全を期してまいります。
 加えて、だれもが安心していきいきと暮らせるまちをつくるため、以下の取り組みを進めてまいります。
 障がい者の社会参加と安心については、障がい者が自立した生活を送ることができるよう働く場を増やすための取り組みを促進するなど、就労支援のさらなる充実を図るとともに、家庭の緊急時には、障がい者がショートステイできる環境整備を推進してまいります。
 超高齢社会における高齢者を支える環境については、「老老介護」「ダブルケア」「ヤングケアラー」などの深刻な家族介護の実態を調査し、介護する家族や介護職員を支える仕組みを強化するため、「ケアラー支援条例」の制定に向け、取り組みを進めてまいります。また、健康寿命を延ばすため、要介護状態手前の「フレイル(衰え)」健診や介護予防活動への支援を実施してまいります。さらに、高齢者が輝くまちづくりを進めるため、「こしがや元気“光齢者”(こうれいしゃ)プロジェクト」を立ち上げ、高齢者のスポーツ・文化活動、居場所、働く場、健康づくりをオール越谷で推進するとともに、振り込め詐欺等の特殊詐欺や悪質商法などによる被害を防ぐための取り組みを徹底してまいります。
 近年頻発・激甚化する災害への対応については、特に本市においては地理的状況から水害への備えが不可欠であるため、排水ポンプの増強、河川整備の促進に加え、公共下水道、雨水貯留施設、調節池を整備し水害対策を強化するとともに、主要道路・橋梁の耐震化を推進してまいります。
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 続いて、第二の柱は、「子どもが輝く社会に」です。
 未来を担う子どもたちが夢や希望を持ち、健やかで心豊かに成長することは、日本という国や越谷市にとってもかけがえのないことであります。本市でも数年後に人口減少を迎えると予測されるなか、子どもたちが育っていく環境や子育てをする環境を整備することは、未来への投資という意味を持つだけではなく、越谷市が魅力的で「越谷市に住みたい」と感じていただくことにより、定住人口の増加にもつながると考えております。そこで、以下の取り組みを進めてまいります。
 保育施設については、「待機児童ゼロ」を目指し、公立保育所の定員増と民間保育園や地域型保育園への支援を行うとともに、学童保育施設を拡充してまいります。
 少人数学級については、多様な個性を持つ子どもたちに寄り添い、それぞれの個性を伸ばす教育環境として、小学校全学年における35人学級の早期実現に向け取り組んでまいります。
 子どもの権利については、子どもの主体的な育ちと社会参加を保障し、生存に対する権利、子どもの意見の尊重など、子どもの権利に関する基本的な考え方を示すため、子どもたちや関係者の参加のもと、「子どもの権利条例」の制定に向け、取り組みを進めてまいります。
 障がいのある子どもへの支援については、障がいの有無にかかわらず、ともに育ち、ともに学ぶことにより、心のバリアフリーが育まれることから、障がいのある子どもが地域の小中学校で学ぶことができるよう障がい児の通常学級への就学支援、特別支援学級の増設、医療的ケアが必要な子どもへの支援を進めてまいります。
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 最後に、第三の柱は、「越谷の未来を創る」です。
 少子高齢化、さらには人口減少局面に対応し、持続可能なまちづくりを実現するためには、生活利便性を維持・向上し、既存ストックを有効に活用することにより、地域経済の活性化を図ることが大変重要となってまいります。また、コロナ禍においては、感染防止対策を継続しながら、社会経済活動を進めていかなければなりません。一方で、働き方の多様化やライフスタイルの変化などにより、ビジネスモデルの転換を図る動きがあるほか、AIなどの技術革新による労働生産性の向上が求められています。このような状況から、以下の取り組みを進めてまいります。
 行政のデジタル化については、市民の皆様が市役所に来庁することなく、いつでもどこでも申請や届出等の行政手続きを行うことができるよう環境整備の充実を図ってまいります。また、市民の皆様の利便性の向上、デジタル技術を活用した業務効率化、環境への負荷軽減のため、全庁的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を進め、そのためのCDO(最高デジタル責任者)を設置してまいります。
 男女共同参画については、市役所における女性管理職を増やし、ジェンダー平等の市政を推進するとともに、性的マイノリティーの権利を擁護するための意識啓発を進めてまいります。
 地域経済の活性化については、越谷市で食べる「食料」、使用する「エネルギー」、働く「産業」、移動する「交通」などが、可能な限り越谷市内で生み出され、利用され、循環していく「越谷経済圏」を確立してまいります。
 公共交通については、JR武蔵野線の南越谷駅以西、東武スカイツリーラインの北越谷駅以北の鉄道高架化を推進し、移動の円滑化を目指してまいります。また、バス路線の維持やデマンド交通を拡充し、市内のどこでも公共交通を利用しやすい環境を整備してまいります。
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 以上、私の市政運営に対する所信の一端を申し述べさせていただきました。私が現在46歳と首長としては比較的若いことや、民間企業での経験も長いということもあり、市民の皆様は、安定的な市政運営に加えて、新しい取り組みに期待していると感じています。そのなかで、私は市長就任時に、職員に向けて次の5つのキーワードを用いた訓示を行いました。
 「公平なルール」「常に考える」「日々勉強」 「挑戦しよう」「最後は人」
 端的に申し上げますと、ルールや人間関係を大事にしながらも、常に考え、挑戦し、進化し続けようというものです。アクティブな越谷市政にご期待をいただきたいと存じます。
 これからの4年間、市政運営を行うにあたって、新型コロナウイルス感染症の感染拡大、超高齢社会の進展、インフラの老朽化、加えて災害の頻発・激甚化など、社会全体そして行政が抱える課題は山積しています。
 市民の皆様に最も近い基礎自治体として、今後も安定的で質の高い行政サービスを継続的に提供することで、越谷市に住んでいる方には、「住んでいてよかったまち越谷」「住み続けたいまち越谷」、そしてこれから住まいを決める方には、「住みたいまち越谷」と感じていただけるよう越谷市の明るい未来を創っていくことに粉骨砕身取り組む所存でございます。
 議員の皆様、市民の皆様には、限りないご助言とご指導、そしてご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げ、私の所信表明とさせていただきます。  これから4年間、よろしくお願い申し上げます。

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