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越谷市 Koshigaya City

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更新日:2023年4月4日

広報こしがやお知らせ版 令和5年4月の特集(4面から8面)

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令和5年度 施政方針・教育行政方針

*本記事内の表記は原文のまま掲載しています
 過日開催された3月定例市議会で、福田市長が新年度の市政運営や主な事業について施政方針演説を行いました。また、教育行政に係る主要施策などについて、吉田教育長が教育行政方針演説を行いました。

令和5年度施政方針

 令和5年(2023年)3月定例市議会をご招集申し上げましたところ、議員の皆様にはご健勝のうちにご出席をいただきありがとうございます。
 本定例市議会は、新年度の事業を執行する予算案をはじめとする議案をご審議いただきますが、市長としての施政方針を申し述べ、議員の皆様、そして市民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう切にお願い申し上げます。
 さて、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行から3年が経過し、この間、市民の皆様、事業者の皆様には、感染防止対策に多大なるご理解・ご協力をいただいておりますことに、厚く御礼申し上げます。また、医療の最前線で献身的に奮闘されている医療関係者の皆様に心から感謝と敬意を表します。
 依然として新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない状況ではございますが、徐々にウィズコロナに向けた取り組みが全国的にも実施されるようになってきました。また、政府は、5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法の分類を現在の「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げることを決定しました。この引き下げにより、様々な行動制限が緩和され、それ以降は感染状況に十分注意しながら、コロナ禍前の生活を全面的に取り戻すよう社会全体がシフトしていくことになります。本市といたしましても、感染防止対策や医療体制の確保等の感染症対策に全力で取り組むことはもちろん、より一層地域社会に活気が戻るよう各施策の充実に取り組んでまいります。
 令和5年度の予算編成にあたりましては、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめ、少子化対策や共生社会づくり、地域活性化などの社会課題の解決に向けた取り組みなど、私が政策の三本柱として掲げている「いのちと暮らしを守る」「子どもが輝く社会に」「越谷の未来を創る」の実現に向け、市民の皆様にとって真に必要な行政サービスを提供するべく、限られた財源の効率的・効果的な配分に努めたところです。
 このような編成方針のもと、令和5年度の越谷市一般会計予算は、対前年度比5.5%増の1,118億円、さらに各特別会計、病院事業会計と公共下水道事業会計を合わせた全会計の予算総額は、対前年度比3.3%増の1,946億9,930万円で編成いたしました。
 それでは、第5次越谷市総合振興計画の大綱分野に沿って、主要な施策を申し述べさせていただきます。

大綱1 「市民、人権、行財政運営」

 越谷市自治基本条例の趣旨にのっとり、市民一人ひとりが尊重され、市民が主役の住みよい自治のまちづくりをさらに推進してまいります。
 市政への市民参加については、私が直接市民の皆様からご意見をいただき、その声を市政に反映させることを目的とした懇談会事業「ホンネ de(で)こしがや 〜市長と話そう越谷の未来!〜」を実施してまいります。
 自治会振興事業については、自治会連合会等に対して自治会振興交付金を交付し、自治会の育成と円滑な運営に資する取り組みを積極的に支援することにより、地域における市民相互の連帯感を高め、自治意識の向上等を図ってまいります。
 コミュニティ活動推進事業については、越谷市コミュニティ推進協議会等に対して助成金を交付し、地域におけるコミュニティ活動や各地区の特性、魅力を活かした特色あるまちづくりを推進してまいります。
 地域コミュニティ活動の拠点となる地区センター・公民館については、適正な維持管理と運営に努めるとともに、新たな大袋地区センター・公民館の整備に向け、引き続き基本設計・実施設計を行ってまいります。
 市民活動の推進については、令和4年度に実施した自治体版クラウドファンディングによる寄附金を活用し、NPO等の市民活動団体の運営等を支援してまいります。
 情報発信については、市民の皆様が市政に関する情報をスムーズに得られるよう、多様な広報媒体を利用し分かりやすく情報を発信してまいります。
 人権推進事業については、第3次越谷市人権施策推進指針に基づき、関係機関と連携し、人権教育・啓発に関する様々な施策を推進してまいります。また、令和3年度からスタートした越谷市パートナーシップ宣誓制度に基づき、性の多様性への理解促進を図り、だれもが自分らしくいきいきと暮らせる社会の実現を目指してまいります。なお、令和5年度は、「埼葛人権を考えるつどい」を10月5日に越谷コミュニティセンターを会場に開催いたします。近隣市町とも十分な連携を図りながら、事業を進めてまいります。
 男女共同参画については、第4次越谷市男女共同参画計画に基づき、男女共同参画支援センターを拠点として各種施策を進めるとともに、女性・DV相談支援センターを中心に関係機関と連携を図り、DV被害者支援のさらなる強化に努めてまいります。
 国際化推進事業については、越谷市多文化共生推進プランに基づき、関係機関や関係団体と連携を図りながら、外国人市民に対するコミュニケーション支援や生活支援を行うなど、多文化共生のまちづくりに取り組むとともに、姉妹都市のオーストラリア・キャンベルタウン市との国際交流を推進してまいります。
 庁舎整備については、「越谷市民の安全・安心な暮らしを支える親しみのある庁舎」の実現に向けて、引き続き本年夏頃に完成予定の(仮称)市民協働ゾーンの建設や駐車場などの外構整備に取り組んでまいります。
 マイナンバーカードについては、社会全体のDXを実現するために欠かせないツールであることから、引き続き普及促進に努めてまいります。
 行政のデジタル化については、新たに最高デジタル責任者を設置し、各種申請手続きのオンライン化による利便性の向上やAI・RPA等を活用した業務の効率化などの取り組みをより一層進めてまいります。

大綱2 「保健、医療、子育て、福祉」

 地域福祉については、地域共生社会の実現に向けた取り組みとして、複合的な課題を抱える方とその世帯に対する相談支援、社会とのつながりを回復するための参加支援、交流できる場や居場所の確保等の地域づくりに向けた支援を一体的に実施し、包括的な支援体制の充実を図ってまいります。
 介護や看病などが必要な家族や身近な人の世話をする、いわゆるケアラーに対する支援については、当事者が抱える課題等を把握するための実態調査を実施するとともに、相談窓口や支援制度の一層の周知を図ってまいります。
 健康づくり推進事業については、健康体操教室や生活習慣病予防セミナーをはじめとする健康づくり事業や各種健康診査・検診を通じて、市民・関係団体・行政が一体となった市民の皆様の健康づくりを推進してまいります。また、健康分野において、令和5年度当初に公表が予定されている国の「健康日本21」を踏まえ、本市の実態に即した越谷市健康づくり行動計画・食育推進計画「いきいき越谷21」の改定を進めてまいります。
 母子保健事業については、国の出産・子育て応援交付金事業の趣旨を踏まえ、妊婦・子育て家庭に対し、伴走型相談支援と経済的支援を一体とした事業を実施してまいります。
 予防接種事業については、新型コロナウイルスワクチン接種の体制整備等に万全を期するほか、子宮頸(けい)がんを予防するHPVワクチンの個別勧奨と接種を進めてまいります。
 地域医療については、看護師等の人材確保や救急医療・在宅医療体制の充実を図るとともに、大規模災害や新たな感染症等の健康危機に備え、引き続き医療関係団体等と連携し、効果的かつ効率的な医療提供体制の整備に努めてまいります。
 市立病院については、関係機関や地域医療機関と緊密な連携を図り、地域の基幹病院として新型コロナウイルス感染症に的確に対応し、限られた医療資源を効果的に活用しながら、持続的かつ安定的な医療の提供に努めてまいります。
 保健所については、新型コロナウイルス感染症に対して、保健所業務の継続的・安定的な運営体制を維持することにより、感染の拡大防止と感染者支援の充実を図ってまいります。また、精神保健分野において、令和4年10月に見直しが行われた国の自殺総合対策大綱を踏まえ、本市の実態に即した越谷市いのち支える自殺対策推進計画の改定を進めてまいります。
 子ども家庭支援については、子どもの見守り及び相談体制の強化等を図り、虐待の予防と早期発見、早期対応に努めてまいります。
 障がい児福祉については、障害者総合支援法に基づく介護給付や児童福祉法に基づく通所給付などを適切に行い、障がいのある子どもと家族を支援してまいります。
 保育の充実については、待機児童の解消に向け、民間事業者が運営する小規模保育事業所の開設等を支援するとともに、事業開始から5年目を迎える本市独自の「こしがや「プラス保育」幼稚園事業」のさらなる定着を図り、保育定員の拡大に努めてまいります。また、医療的ケアなどの特別な支援を必要とする児童への保育をはじめとする多様なニーズにも対応してまいります。
 子どもの安全確保については、認定こども園や障がい児通所支援事業所等を対象に、送迎バスにおける置き去り事故を防止するための安全装置の設置費用や子どもの見守りサービスに係る機器導入経費を補助するなど、子どもの命を守る取り組みを進めてまいります。
 公立保育所については、(仮称)緑の森公園保育所の建設工事を令和6年度にかけて実施してまいります。
 学童保育室については、川柳小学校の学校施設を有効活用し、川柳学童保育室の拡充を図るなど、待機児童の解消に取り組むとともに、保護者の就労支援と放課後児童の健全育成に努めてまいります。
 プレーパークについては、事業の拡充に向けて、自治体版クラウドファンディングを活用し、移動型拠点施設を整備してまいります。
 障がい者福祉については、地域の社会資源を活用しネットワークを構築する面的整備型の「地域生活支援拠点等」の運用開始に向けた準備を進め、障がいのある方が家庭での緊急時にショートステイ等を利用できる仕組みを整備するほか、相談支援事業では、「地域生活支援拠点等」の運用に不可欠なコーディネーター役を担う基幹相談支援センターの設置を進め、地域の相談支援機能を強化してまいります。また、地域適応支援事業をはじめとした就労支援に引き続き取り組んでまいります。
 高齢者福祉については、「こしがや元気“光齢者(こうれいしゃ)”プロジェクト」を通じて、生きがいを持ってスポーツや文化活動に取り組むことができる環境づくりや就業支援に努めるなど、高齢者の社会参加を推進してまいります。また、市民の皆様が自ら実施する介護予防活動に対する支援のさらなる充実を図るとともに、加齢性難聴高齢者に対する補聴器購入への助成やスマートフォンによる健康アプリを活用したフレイル予防に取り組んでまいります。さらに、高齢者を狙った消費者被害を未然に防止するため、消費生活講座や出張講座の開催等による啓発活動や通話録音機器の貸与等を実施してまいります。
 成年後見事業については、地域の関係機関・団体等と連携しながら制度の普及・啓発や個別相談への対応等を行うとともに、後見人となる担い手の確保を図るため、報酬助成の対象を拡大するなど、制度のさらなる利用促進や支援体制の充実に努めてまいります。
 介護保険事業については、第8期越谷市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画に基づき、介護保険制度の適正な運用と介護保険施設等の整備・充実、介護人材の確保・育成を通じた介護サービスの質の向上に努めるとともに、令和6年度から令和8年度までを計画期間とする第9期越谷市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定に取り組んでまいります。
 国民健康保険については、将来にわたり、だれもが必要な医療を安心して受けることができる持続可能な財政運営を目指し、医療費の適正化や国民健康保険税の収納率の向上に努めてまいります。また、引き続き特定健康診査の受診率向上や生活習慣病重症化予防などの取り組みを進め、被保険者のさらなる健康の保持増進に努めてまいります。

大綱3 「都市計画、都市施設、住宅」

 都市計画については、越谷市都市計画マスタープランに基づき、持続可能な活力ある都市づくりに取り組んでまいります。
 南越谷駅・新越谷駅周辺地域については、新たなにぎわい創出及び地域経済の活性化を図るため、地域の核である越谷サンシティの再整備に向け、実施方針等の策定に取り組んでまいります。
 西大袋土地区画整理事業については、道路などの都市基盤の整備を円滑に進めながら、良好な居住環境の形成に向けて健全な市街地の整備を推進してまいります。
 道路については、主要幹線である都市計画道路越谷吉川線、川柳大成町線及び健康福祉村大袋線の整備を推進し、安全で利便性の高い道路網の整備を進めてまいります。また、橋梁については、計画的な修繕・補修を進めるとともに、緊急輸送道路などに架かる橋梁の耐震化を図り、震災時における通行の確保に努めてまいります。さらに、都市防災機能の強化、安全で快適な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出を図るため、越谷市無電柱化推進計画に基づき、千間台駅西口線における電線類の地中化を推進してまいります。
 道の駅については、道路利用者の利便性の向上と地域の活性化に資するとともに、災害時の防災機能など、多面的要素を持つ施設の整備に係る検討等を行ってまいります。
 公共交通については、越谷市地域公共交通計画に基づき、公共交通を利用しやすい環境の整備に取り組むとともに、本市に適した公共交通の取り組みを検討するため、「持続可能な公共交通に関する意見交換会」を開催し、地域の皆様の声を聴いてまいります。
 公園や緑地については、市北部地域の緑の拠点となる平方公園の拡張整備を推進するとともに、(仮称)西大袋第1号公園など地域に身近な公園の整備や(仮称)大成町公園の整備に向けた取り組みを進めてまいります。
 治水対策については、気候変動に伴う水災害が頻発・激甚化する中、浸水被害のさらなる軽減に向け、せんげん台駅東口等においてポンプ施設を整備するとともに、流域の治水安全度向上を図るため、平新川調整池などの貯留施設整備を進めてまいります。
 公共下水道については、汚水の処理と雨水の排除による生活環境の改善や浸水の防除、さらには公共用水域の水質保全を図ってまいります。また、越谷市下水道事業経営戦略に基づき、中長期的な視点に立った計画的な事業運営を行い、経営基盤の強化に努めてまいります。
 開発行為については、盛土規制法に基づき、宅地造成等工事規制区域の指定に向けて取り組んでまいります。
 マンション管理の適正化の促進については、分譲マンションの管理組合に対して適正な管理を支援するため、マンション管理士を派遣するとともに、本市の実情を踏まえ、マンション管理に関するマスタープランとなる「マンション管理適正化推進計画」の策定に取り組んでまいります。
 市営住宅については、旧耐震基準で建設された4つの団地の建て替え等の検討を行い、多様なニーズを考慮した適切な住戸を供給し、将来にわたり必要な戸数を確保するため、「市営住宅再整備基本計画」の策定に取り組んでまいります。

大綱4 「環境、危機管理、消防」

 環境施策については、越谷市環境管理計画や越谷市地球温暖化対策実行計画に基づき、新たに小中学校や地区センターなど75か所で使用する電力約1,430万kWhを再生可能エネルギー電力に100%転換するほか、公用車への電気自動車等の導入を推進するとともに、市内の太陽光発電設備や蓄電池、電気自動車等の導入支援を進めてまいります。また、環境省が行う脱炭素先行地域の選定に向け調査・検討を進めるとともに、市内の再生可能エネルギーを地域内で循環させることができるようエネルギーマネジメントのシミュレーションを実施し、エネルギーの地産地消の仕組みの構築に取り組んでまいります。さらに、大気や水質等の環境モニタリングや有害鳥獣対策の充実により、安全で快適な生活環境の保全に努めてまいります。
 廃棄物対策については、資源循環型の地域社会を目指し、ごみの排出抑制を促すリデュースの取り組みや使用済みのペットボトルを新たなペットボトルとしてリサイクルする「ボトルtoボトル」など、4Rを推進し、さらなるごみの減量と資源化に取り組んでまいります。また、不法投棄などの不適正処理に対して、監視カメラの設置や職員による巡回パトロールの強化等を実施してまいります。  災害対策については、越谷市国土強靱化地域計画をはじめとする各種計画に基づき、ハード・ソフト両面からの災害に強いまちづくりを推進するとともに、自主防災組織への活動支援や防災リーダーの養成、避難所開設訓練の実施など、地域防災力の強化を図ってまいります。また、防災ラジオや防災アプリなどを活用した情報発信の充実強化に努めてまいります。
 消費生活問題については、啓発内容の充実を図りながら、巧妙化する特殊詐欺や悪質商法の被害防止に取り組むとともに、成年年齢の引き下げによる消費者被害を防止するため、若年者への啓発活動を実施してまいります。
 消防については、消防活動の拠点となる間久里分署を建て替えるため、基本設計などを行ってまいります。また、複雑多様化する消防需要に対応するため、県内東南部地域の消防指令事務を管理及び執行する共同消防指令センターの整備に向けた取り組みを進めてまいります。さらに、水槽付消防ポンプ自動車などの消防車両の更新や消防ドローンの導入を図るなど、災害対応力の向上に努めてまいります。
 救急については、関係機関と連携を図り、新型コロナウイルス感染症を含め増加する救急需要にも対応できるよう救急自動車を増車し、救急搬送体制を強化するほか、救命効果の向上を図るため、公共施設等に設置したAEDの維持管理や応急手当の普及・啓発に取り組んでまいります。
 消防団については、ホームページや広報紙等を活用して消防団員の入団促進を図るとともに、消防団施設の整備、消防車両の更新や消防団員の装備の充実などに努めてまいります。また、さくら分団や学生機能別団員に対し、大規模災害発生時における避難所運営の補助活動に必要な教育訓練を実施するほか、自主防災組織と連携した取り組みを進めてまいります。

大綱5 「産業・雇用、観光」

 産業振興については、市内事業者への支援及び複雑化する経営課題の解決を目的として、専門的人材を配置した経営相談窓口の充実を図るとともに、事業者の状況に応じたデジタル活用支援に取り組んでまいります。また、新商品の開発や販路開拓、多様な働き方やDX推進に向けた取り組みを支援するビジネスパワーアップ補助金を引き続き交付し、市内事業者の経営革新を支援してまいります。さらに、新たな事業を開始するための初期費用の一部を助成する創業者支援補助金を拡充し、創業者支援の充実を図ってまいります。
 商業振興については、商店街団体等が新たに実施する地域商業活性化の取り組みを支援するとともに、街路灯や防犯カメラの維持管理など、安全・安心なコミュニティとしての商業エリアの形成を図ってまいります。
 工業振興については、企業間連携や雇用確保を促進するため、地域で活躍する企業のプロモーションを実施してまいります。また、地域経済の活性化を図るため、県企業局と連携し、荻島地区産業団地整備の事業化に向けた取り組みを進めてまいります。
 観光の推進については、越谷市観光協会と連携し、各種観光事業を支援するとともに、令和4年8月に締結した「(仮称)大相模調節池河畔水辺活用に関する基本協定」に基づき、民間事業者との連携による大相模調節池の水辺を活用したにぎわいの創出に取り組むほか、今後の観光振興の指針となる越谷市観光振興計画を策定してまいります。
 シティプロモーションについては、市の知名度向上や郷土愛の醸成を図るため、市の地域資源を活用し、持続可能なまちの推進を目的としたアクションプランを策定してまいります。また、本市の魅力や特色、住みやすさについて情報発信力を強化し、PR効果を高めるため、プレスリリース配信サービスを利用し、分かりやすく情報を発信してまいります。さらに、引き続き「こしがやの未来を創る魅力宣伝大使」と連携した取り組みを進めてまいります。
 農業振興については、いちごに続く高収益作物として「越谷スカイメロン」の栽培技術を確立し、産地化を推進してまいります。また、越谷産農産物の魅力を効果的に発信し、認知度の向上と消費拡大に努めてまいります。
 農業従事・後継者の育成支援については、高品質な農産物の栽培技術を継承し、本市の農業を支える担い手を確保するため、生産規模の拡大を図るなど意欲的に農業経営を進める農業者を支援してまいります。
 農地については、優良な農地を維持・保全するため、農業振興地域制度の適切な運用に努めるとともに、農地中間管理事業を推進し、効率的で生産性の高い農業生産基盤の創出に取り組んでまいります。
 雇用対策については、多様な働き方に合った就業支援として、若年者・女性・高齢者などの就業希望者を対象に就職相談や就職支援セミナーを実施してまいります。

大綱6 「教育、生涯学習・文化、スポーツ・レクリエーション」

 教育施策については、総合教育会議などを通じて教育委員会と調整を図りながら、第3期越谷市教育振興基本計画に基づき、総合的かつ計画的に推進してまいります。
 少人数学級については、小学校全学年における少人数学級の早期実現に向け、新たに小学校5年生において35人以下学級を実現してまいります。
 小中一貫型小中学校の整備については、令和9年度の(仮称)蒲生学園及び(仮称)川柳学園の開校に向けて、旧蒲生小学校敷地内への小中学校が一体となった校舎、さらには南中学校敷地内への川柳小学校高学年校舎の建設準備を進めてまいります。
 学校給食については、保護者及び教職員の負担軽減を図るため、学校給食費徴収管理システムの導入に向けた準備を進めてまいります。
 特別支援教育については、特別支援学級の早期の全校設置に向けた取り組みや通級指導教室の適切な配置を推進するとともに、特別支援教育支援員の効果的な配置及び医療的ケアが必要な児童生徒に係る看護職員の配置に努めてまいります。
 学校環境の整備については、熱中症対策として避難所ともなる屋内運動場等へ空調設備を計画的に設置するほか、コロナ禍における学びを継続して保障できるよう、学習者端末をはじめとするICT機器やオンライン授業の拡充に向けて、ネットワーク環境の高速化等の整備を進めてまいります。
 生涯学習、スポーツ・レクリエーション活動については、市民の皆様との協働や関係機関との連携により、各種講座、大会等を開催してまいります。
 文化財の保存と活用については、令和5年度から運用開始となるデジタルアーカイブの活用事例を紹介する講演会等を実施し、利活用の促進に取り組んでまいります。
 体育施設の充実については、しらこばと運動公園競技場の日本陸上競技連盟第3種公認の更新に向けた改修工事を実施するとともに、新たな地域スポーツの拠点となる(仮称)越谷市立地域スポーツセンターの整備に引き続き取り組んでまいります。

 以上、大綱分野に沿って申し述べましたが、本市においても人口の緩やかな減少が見られる中で、少子高齢化等に伴う社会保障関連経費の増加や老朽化する道路・橋梁の修繕・補修、公共施設等の維持・更新に加え、引き続いての感染症への対応など、多くの行政課題に取り組まなければなりません。また、昨今の不安定な世界情勢の影響による物価高などもあり、行政を取り巻く環境は一層厳しさを増しております。
 現在、私たちの生きている時代は大きな変革期を迎えています。このような時代にあって私は、時代の変化にスピーディーかつフレキシブルに対応することが必要であると考えています。そして、今後、越谷市をさらに発展させ、次世代へ引き継いでいくことこそ、私の果たすべき責務であると考えています。
 このような状況の中、全庁的なDXの推進、事業手法等の点検・見直しなどにより、効率的かつ効果的な行財政運営を進め、本市の将来像である「水と緑と太陽に恵まれた みんなが活躍する安全・安心・共生都市」の実現に向け、第5次越谷市総合振興計画前期基本計画の的確な進行管理を行うとともに、所信表明に掲げた施策を着実に推進してまいります。
 また、安定的で質の高い行政サービスを市民の皆様に提供することにより、越谷市に住んでいる方には、「住んでいてよかったまち越谷」「住み続けたいまち越谷」、そしてこれから住まいを決める方には、「住みたいまち越谷」と感じていただけるよう、市政運営に全身全霊を尽くして取り組む所存でございます。
 議員の皆様、市民の皆様には、限りないご助言とご指導、そしてご協力を重ねてお願い申し上げ、私の施政方針とさせていただきます。     

令和5年度教育行政方針

 令和4年度は、コロナ禍以降に中止となっていたお祭りやイベントが開催されるなど、国内でも徐々にアフターコロナを見据えた社会経済活動の再開が広がりつつあります。本市におきましても、学校における教育活動や文化事業、スポーツ事業において、新型コロナウイルスへの感染拡大対策を踏まえ、各種事業を実施いたしました。
 一方で、国際情勢の不安定化や、資源・燃料価格の高騰、ならびに急激な円安などの複合的要因に伴う物価の上昇は、私たちの生活にも大きな影響を与えており、将来の予測が非常に困難な時代を迎えております。
 このような社会状況の急激な変化の中、教育を取り巻く環境は、急速な技術革新やグローバル化、少子高齢化の進展により複雑化、多様化しており、今後も様々な教育分野での取り組みが必要となっております。
 教育委員会では、越谷市の教育大綱である第3期越谷市教育振興基本計画において、「生涯学習社会の実現をめざして」を基本理念として、だれもが夢や希望、目標をもって自己実現を果たすことができるよう、「生きる力」の基盤を育むとともに、生涯にわたり学んだ成果を地域社会に還元できるような「循環型生涯学習社会」の実現をめざしております。学校教育、生涯学習および生涯スポーツの3つの分野でそれぞれ基本目標を掲げ、地域の皆さまや関係機関と連携しながら、教育施策の一層の充実を進めてまいります。
 それでは、以下、第3期越谷市教育振興基本計画の基本目標に沿って主要な施策を申し上げます。

基本目標1 「生きる力を育む学校教育を推進する」

 本市の未来を担っていく子どもたちが、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるよう、知・徳・体のバランスのとれた質の高い学校教育を実現することが求められております。
 このような学校教育を推進するため、6つの施策の方向である「9年間を見通した越谷教育を推進する」「確かな学力を育む」「豊かな心を育む」「健やかな体を育む」「自立する力を育む」「質の高い教育環境を整備する」を掲げ、以下のとおり重点的な取り組みを進めてまいります。
 第1期小中一貫教育の5年間の成果と課題を踏まえ、「学力の向上・自己肯定感の高揚・学校生活充実感の高揚」を目的として、第2期小中一貫教育に関する研究指定とICT活用等、新たな教育課題の解決をめざす研究委嘱を継続して実施してまいります。また、各校の研究推進に向け、小中一貫教育の研究計画の作成や研究授業実践への支援を行うとともに、各校のホームページを活用し、その取り組みを広く地域に周知するなど、小中学校9年間を見通した系統的・連続的な取り組みを推進してまいります。
 さらに、学習指導要領の趣旨に基づくカリキュラム・マネジメントの確立に向けて、各校の取り組みを深化させる研修を実施するとともに、各種アンケート等の結果を活用し、効果的な事例を情報提供するなど、9年間を見通した教育課程の推進を支援してまいります。特に、学校教育目標に向けた教科等横断的な授業づくりや地域と連携した授業実践、総合的な学習の時間を中心とした探究的な学習など、特色ある教育課程の実現を推進してまいります。
 学校・家庭・地域が一体となって子どもたちを見守り、育成するため、学校運営協議会と学校応援団の連携・協働体制づくりの支援を行うなど、地域住民や保護者等の学校運営への参画を促進し、コミュニティ・スクールの充実に取り組んでまいります。
 (仮称)蒲生学園および(仮称)川柳学園の令和9年度開校に向け、PFI手法を用いながら、新たに旧蒲生小学校敷地内に小中学校が一体となった校舎や、南中学校敷地内に川柳小学校高学年校舎の建設準備を進めてまいります。また、小中一貫校の整備に向けた協議・調整を行うため、該当する小中学校の教職員、地域住民および保護者などを構成員とする学校地域準備会等を開催し、小中一貫型小中学校の整備を進めてまいります。
 児童生徒の学力の向上を図るため、「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善に係る校内研修の支援や指導資料の周知および活用の推進を図るほか、カリキュラム・マネジメントの確立に向けて授業と組織運営の改善を相互に連動させ、児童生徒一人ひとりの資質能力を育成するわくわく感のある授業づくりを推進してまいります。
 子どもの多様なニーズに応じるため、指導主事等による学校訪問を通して「授業づくり・心づくり・規範づくり」に関するブックレットの活用と周知を図ることをはじめ、自学自習システムやAIドリルの活用促進など、個を生かし伸ばす指導の充実に努めてまいります。
 授業改善に生かすため、国・県の学力調査に加え、本市独自の「越谷市検証テスト」を実施し、分析結果を踏まえた学校支援に取り組むなど、学力調査等の活用を推進してまいります。また、テスト実施方法の一つとして、タブレット端末の使用を試行してまいります。
 学習指導要領を踏まえた教育課程を着実に実施するため、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向け、授業づくりのポイントの例示や優れた授業動画の提供を行い、指導内容・指導方法の改善に努めてまいります。
 児童生徒の情報収集・発信・基本操作スキル等の情報活用能力の向上を図るため、ICT活用事例ハンドブックを作成して教職員研修に取り組むとともに、学習支援アプリを中心としたタブレット端末の活用方法を調査研究し、ICT機器を有効に活用した教育の充実に努めてまいります。
 学習指導要領に基づく小中学校外国語教育の充実に向け、語学指導助手(ALT)の増員とティームティーチングによる効果的な活用に努めるほか、外国語に係る指導力向上を目的とした研修会の実施など、英語力向上のため、英語教育を一層推進してまいります。
 学習指導要領に示された学校図書館の「読書センター」「学習センター」「情報センター」としての3つの役割を具現化し、児童生徒の読書活動を一層推進するため、専門の資格を有する学校司書を増員し、効果的に配置するとともに、その資質向上や司書教諭・学校図書館運営ボランティアとの連携強化を目的とした研修会を実施するなど、読書活動を推進してまいります。
 児童生徒の他人を思いやる心や生命を大切にする心、規範意識などを育むため、道徳教育振興会議主催の研修会および授業研究会の開催を支援するなど、道徳教育の振興に努めてまいります。  非行・問題行動の未然防止に向け、きめ細かな生徒指導を通して児童生徒の自己肯定感を高めることができるよう、関係機関との連携を深め、教員の指導力向上を目的とする研修を実施するなど、生徒指導体制の充実に努めてまいります。
 教育相談については、就学やいじめ、ヤングケアラーなど原因や内容が複雑化している状況への適切な対応に向け、小中学校と専任教育相談員や学校相談員をはじめとする専門職および関係機関が連携した組織的な相談体制づくりや、相談員の安定的な人数確保に努めてまいります。また、電話やSNS、来所等の相談窓口の充実および周知を図り、不登校や悩みを抱える児童生徒および保護者への支援に取り組むなど、教育相談体制の充実に努めてまいります。
 いじめ防止対策の推進については、いじめの早期発見のための市内全校共通アンケートの実施や、タブレット端末を活用して児童生徒がよりSOSを発信しやすくなるような相談窓口の運用に取り組むとともに、関係機関との効果的な連携を図り、いじめの未然防止・早期発見・早期対応・早期解消・再発防止に努めてまいります。また、児童生徒がタブレット端末やスマートフォン等の機器およびSNSを正しく有効に活用できるよう、指導主事による教職員や児童生徒、保護者、地域住民を対象とした出前授業・講座を実施するとともに、家庭において親子で学ぶことができる教材の提供に取り組むなど、情報モラル教育を推進してまいります。
 児童生徒が人権について正しく理解し、発達段階に応じた人権感覚を身に付けられるよう、各校における人権教育年間指導計画の拡充に向けた学校支援や教職員の指導力向上を目的とした研修を実施するなど、学校教育における人権教育を進めてまいります。
 児童生徒が健康な生活を送るための基礎を培(つちか)うことができるよう、学校歯科医等との連携による養護教諭等を対象とした研修会や視力低下についての講演会を実施するほか、命の大切さや性の違いを正しく理解し、互いに尊重し合える関係づくりをめざした「生命(いのち)の授業」を実施するなど、学校保健の充実に努めてまいります。
 健全な心身の成長や健康保持を図り、自ら食生活を管理していく能力を身に付けるため、「体に必要な栄養素」をテーマに、五大栄養素を中心として「不足しがちな栄養素」を献立に取り入れるなど、児童生徒に「望ましい栄養や食事のとり方」への理解を深めてまいります。また、学校給食摂取基準の策定における児童生徒の食事状況調査の結果を踏まえ、特に不足している栄養素「カルシウム」を食育のテーマとし、成長期である児童生徒へ食に関する指導を実施し、学校給食の充実と食育の推進に努めてまいります。さらに、保護者および教職員の負担軽減を図るため、学校給食費徴収管理システムの導入に向けた準備を進めてまいります。
 児童生徒一人ひとりが環境問題を自らの問題として認識し、持続可能な社会の担い手となるよう、学校ビオトープを活用した実践活動の充実や、デジタル化された小学校社会科副読本「わたしたちの越谷」および環境教育資料「しらこばと」の利活用など、環境教育を推進してまいります。
 児童生徒が自らの判断に基づいて行動し安全を確保できるよう、各校の防災訓練や副読本の内容を見直して防災学習を支援するとともに、「学校防災の日」における、地域との連携を図った全小中学校一斉の引き渡し訓練を実施し、自助・共助の意識を育てる防災教育を行うなど、安全教育の充実に努めてまいります。
 個別的な教育ニーズのある児童生徒に対応するため、専門家による発達支援訪問指導や、専門性の向上を図る教職員研修を実施してまいります。また、特別支援学級の早期の全校設置に向けた取り組みや、通級指導教室の適切な配置を推進するとともに、特別支援教育支援員の増員と効果的な配置および医療的ケアを受けることが必要な児童生徒に係る看護職員の配置に努めるなど、特別支援教育を推進してまいります。
 いじめやヤングケアラーの早期発見など不登校の未然防止に向け、スクールソーシャルワーカーや学び総合指導員を学校へ派遣するとともに、指導主事による校内相談体制の充実に向けた支援に取り組んでまいります。また、不登校児童生徒の教育機会の確保や学びの保障に向け、学校からの授業配信や適応指導教室の運営、フリースクールとの連携を強化してまいります。さらに、健やかな成長と社会的自立のために個々の努力を積極的に評価し、出席の取扱いについて柔軟に対応するなど、不登校児童生徒への支援を行ってまいります。
 経済的理由により就学困難と認められる児童生徒の保護者に対して就学費用の一部を援助するとともに、高校・大学等の入学資金の調達が困難な保護者に入学準備金の貸付を行い、教育を受ける機会の確保に努めるなど、多様な就学機会への支援を行ってまいります。
 日本語指導が必要な児童生徒に日本語学習の機会を提供するため、日本語指導員を学校へ派遣し、学校生活における日本語の学習支援や適応支援を行うほか、日本語指導担当者に対する研修を実施するなど、効果的な支援体制を構築し、日本語を母語としない児童生徒への支援を行ってまいります。
 幼稚園や保育園から小学校教育へ円滑に接続できるよう幼保小連絡会を実施するとともに、小学校教員を対象に、幼児教育に関する理解を深めるための情報を提供し、幼児教育の振興に努めてまいります。
 教職員の指導力を高めるため、教職員個々の経験年数や本市の課題に応じた研修内容の質の向上を図るとともに、文教大学と連携して大学の持つ専門的な教育力を活用し、教職員の資質・能力の向上を図ってまいります。
 教職員が健康でいきいきと教育活動を行うことができるよう、定期健康診断や健康相談を実施するほか、教職員の勤務状況に応じた面接相談に加え、年2回のストレスチェックを実施するなど、教職員の心身の健康の保持増進に努めてまいります。
 教職員が児童生徒と向き合う時間を確保し、自らの専門性を高めることができるよう、「越谷市学校における働き方改革基本方針」に基づき、ICカードを活用した客観的な時間外在校等時間の把握に努めてまいります。また、教職員の業務の円滑な実施に必要な支援に従事する教員業務支援員(スクール・サポート・スタッフ)を配置し、教職員の負担軽減を図るとともに、負担軽減検討委員会の運営やコンサルタントの活用を通じて、教職員の働き方改革を推進し、学校教育の質の維持向上に努めてまいります。
 地域との強い絆で結ばれた教育活動を展開するため、学校応援コーディネーターや学校応援団担当教員、学校運営協議会委員を対象とした研修会を開催するなど、学校応援団の活動のさらなる充実を図ってまいります。また、地域人材や学生ボランティア等による放課後オンライン学習の支援体制および部活動外部指導者や部活動指導員による部活動支援体制の整備を行うとともに、休日の部活動の地域移行に向けて、関係機関と連携を図り検討を行うなど、地域人材を生かした活動を推進してまいります。
 児童生徒が安全・安心で快適な学校生活を送ることができるよう、老朽化が進む学校の計画的な改修や省エネルギー対策として照明器具のLED化工事のほか、熱中症対策として屋内運動場等への空調設備を計画的に設置してまいります。また、教育の質の向上のため、学習者用端末をはじめとするICT機器およびネットワーク環境の高速化等の整備を進めるなどオンライン学習を推進するとともに、情報セキュリティの適切な管理と運用を図るなど、学習環境の整備と充実に努めてまいります。
 すべての児童に行き届いた教育を一層進めるため、国や埼玉県の方針に基づき、小学校5年生において35人以下学級を実施してまいります。

基本目標2 「生涯にわたる学びを充実し、地域文化を振興する」

 子どもから高齢者まで、幅広い世代が生涯にわたって自らの能力を高めることができるよう、学習機会を充実するとともに、その成果を地域社会に生かすことができる環境づくりをめざしてまいります。また、市民が人生をより豊かに生きることができるよう、地域文化の振興と普及に努めてまいります。
 生涯学習においては、2つの施策の方向である 「生涯にわたる学びを進める」「文化活動を充実し、郷土の歴史を継承する」を掲げ、以下のとおり重点的な取り組みを進めてまいります。
 多様化する市民の学習ニーズに対応するため、市民との協働により、生涯学習フェスティバルやこしがや市民大学を企画・運営するほか、学習成果を地域社会やまちづくりに生かすことができるよう、循環型生涯学習社会の担い手育成の支援に取り組むなど、市民との協働による生涯学習推進体制の充実に努めてまいります。
 だれもがライフステージ・ライフスタイルに応じて主体的に学ぶことができるよう、公民館における各種学級・講座を開催するなど、多様な学習機会の充実に努めてまいります。
 科学技術体験センターでは、各ライフステージに対し科学技術への関心を喚起し、未来を担う創造性豊かな人材の育成を図るため、特色ある企画展などを開催してまいります。また、プロジェクションマッピングシステムを利用した非接触型の科学体験装置の活用をはじめ、小型ロボットによる小学校低学年を対象にしたプログラミング授業や、市内小学校3年生・5年生全児童を対象にした科学実験工作体験授業の実施のほか、特別な支援を要する児童生徒へ向けた科学工作体験を実施するなど、特色のある事業の充実に努めてまいります。さらに、持続可能な公共サービスを確保するため、施設の老朽化による修繕などを実施してまいります。
 部落差別をはじめとする様々な人権問題に関する正しい理解と認識を深め、人権意識の高揚を図るため、関係機関との連携により講演会や講座等を開催し、人権教育の普及・啓発に努めるなど、社会教育における人権教育を推進してまいります。
 だれもが利用しやすい図書館をめざすため、電子書籍の充実や障がいのある方の読書活動を推進する資料整備に加え、移動図書館車の更新に取り組むなど、幅広い市民の読書活動を推進してまいります。また、居心地の良い空間を提供するため、設備の改修や公開図書室水銀灯のLED化工事を実施してまいります。さらに、夏休みの宿題応援講座の開催やこども向け利用案内の拡充など、子どもの読書活動につながる取り組みを進め、図書館サービスの充実に努めてまいります。
 市民の創作意欲の向上と普及を図るため、文化総合誌「川のあるまち」を発行するほか、越谷市民文化祭や越谷市美術展覧会、越谷市県展記念作品展を開催するなど、市民が芸術文化を身近に感じ参加することができる環境を整えることにより、芸術文化活動を推進してまいります。
 郷土芸能を保存し、後世に継承するため、越谷市郷土芸能祭や郷土芸能体験教室を開催するとともに、伝統文化への理解を深めるため、こしがや能楽堂を拠点としたこしがや能楽の会や能楽体験事業を開催し、鑑賞する機会や体験の場を提供するなど、特色ある伝統文化の振興に努めてまいります。
 文化財を次世代へ継承するため、市内遺跡の調査を行うとともに、越ヶ谷秋まつり、石造物および古文書などの調査を実施し、市内に所在する文化財の詳細の把握に努めてまいります。また、大間野町旧中村家住宅および旧東方村(きゅうひがしかたむら)中村家住宅の利活用の促進や昔のくらしを体験できるイベントの開催など、地域の歴史や文化に対する市民理解を深める機会の充実を図るとともに、大間野町旧中村家住宅において、大型バスが駐車可能な用地の確保に向けて調整を進めてまいります。さらに、本市が所有する知的資産をインターネット上でだれもが簡単に閲覧・活用できるデジタルアーカイブの運用を開始するとともに、活用事例を紹介する市民対象の講演会等を実施し、歴史や文化を学ぶ機会の充実を図るほか、文化財保護事業の拠点となる郷土資料館のあり方については、歴史資料等を整理して展示や収蔵、活用を検討する際に必要な情報収集を行うなど文化財の保存と活用に努めてまいります。

基本目標3 「生涯にわたりスポーツ・レクリエーションに親しめる環境をつくる」

 スポーツ・レクリエーション活動を通して市民の生きがいづくりや健康の維持・向上を図るため、多様なライフスタイルにあわせた活動機会の充実に努めてまいります。また、市民のスポーツ・レクリエーションに対する興味・関心を高めるとともに、スポーツ・レクリエーション活動を支援する体制の構築をめざしてまいります。
 生涯スポーツにおいては、2つの施策の方向である「健康ライフスタイルづくりを支援する」「スポーツ・レクリエーション活動を支援する環境の充実を図る」を掲げ、以下のとおり重点的な取り組みを進めてまいります。
 日頃運動する機会の少ない市民が気軽にスポーツを始められる契機となるよう、市民体育祭等の大会やイベントを充実させるとともに、スポーツ教室の動画配信や教室の内容および開催場所の見直しなどを行い、成人の健康・体力づくりを支援してまいります。
 身近な場所でトップレベルのスポーツが観戦できるよう、プロバスケットボールクラブ越谷アルファーズをはじめとしたプロスポーツの試合開催や全国レベルの大会等を誘致するなど、スポーツ観戦機会の充実に努めてまいります。
 市民との協働によるスポーツ・レクリエーション活動を推進するため、スポーツボランティア制度およびスポーツリーダーバンク制度の周知に努め、人材の養成や登録者数の拡大を図るとともに、各種大会や教室等における登録者の活用を促進するなど、スポーツ・レクリエーションに係る人材を育成してまいります。
 利用者が安心して快適にスポーツ・レクリエーション活動を楽しめるよう、施設・設備の安全点検や計画的な修繕のほか、しらこばと運動公園競技場の日本陸上競技連盟第3種公認の更新に向けた改修の実施など、環境整備に努めてまいります。また、新たな地域スポーツの拠点となる(仮称)越谷市立地域スポーツセンターの供用開始に向けた整備に引き続き取り組むなど、体育施設の充実に努めてまいります。

 以上、令和5年度の主要な教育施策について申し上げましたが、社会の変容とともに、いじめや不登校など児童生徒の抱える問題が多様化しており、個々の状況に応じた適切な支援が求められております。また、コロナ禍で様々な社会活動が変化し、地域とのつながりの希薄化が懸念されるなど、地域コミュニティの基盤強化が重要といわれております。
 教育委員会といたしましても、多様化・複雑化する子どもたちの課題やニーズに対し、個別最適な学びと協働的な学びの一体的充実が図れるよう、学習体制の強化やきめ細かな指導体制の更なる充実に取り組むほか、より多くの市民が循環型生涯学習社会の担い手となるよう、学び得た学習成果を地域社会やまちづくりに生かすことができる環境づくりに向け、教育施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。
 結びに、「まちづくりは人づくり」という認識のもと、生涯学習社会の実現をめざして、第3期越谷市教育振興基本計画に基づき、教育行政の公正かつ適切な運営に努めてまいりますので、議員の皆さま、市民の皆さまにはご理解とご協力をお願い申し上げます。

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市長公室 広報シティプロモーション課(本庁舎4階)
電話:048-963-9117
ファックス:048-965-0943

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