更新日:2014年9月10日
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映画評論家 藤野 貴子さん
映画評論家として活躍する藤野貴子さんは、試写やスターの記者会見などで飛び回る忙しい毎日を過ごしています。そのかたわら、越谷在住の外国人の方を対象とした日本語ボランティアにも力を注いでいます。仕事に、地域での交流に、とても意欲的な藤野さんにお話を伺いました。
(広報こしがや季刊版平成15年夏号に収録)
感動を原点に映画のすばらしさを伝えていきたい
子どものころから映画が大好きだったという藤野さん。映画に関係する仕事を目指したのは高校時代。進路に迷っていたときに、旅芸人と薄幸の女性を描いたフェデリコ・フェリーニ監督の名作『道』を観て、感動したのがきっかけでした。
「『どんな人にも生まれてきた意味がある』という台詞が、深く心に響いたんです。そして、観る人に大きな感動を与える映画の仕事に就きたい、と思いました」
その後、大学と並行して映画の専門学校へ。卒業後は映画制作の仕事を経て、出版社勤めをしたあと、映画専門のライターとして活躍。現在は雑誌に新作映画や海外のテレビドラマの紹介記事、俳優のインタビューを執筆しています。
「仕事で一番大切にしているのは、感動を伝えること。一般公開の半年くらい前に試写を観て記事を書きますが、細かなストーリーなどを事前に調べずに観るようにしています。一般の観客の方と同じ新鮮な気持ちで観ることが大切だと思うので」
試写会場にて
日本でも大人気、「ER」のノア・ワイリー氏と
文筆家として独立して6年。試写や記者会見での取材のほか、インタビューなどの仕事で海外に行くことも多い忙しい毎日の中、いちばんの安らぎは越谷で過ごす時間だそうです。
「地元の友人と食事をしたり、買い物を楽しんだり。最近は越谷も都内に負けないくらい素敵なお店が増えて、居心地のいい街になったと思います」
仕事のかたわら藤野さんが力を入れているのが、日本語ボランティアの活動です。越谷市国際交流協会主催の「外国人のためのにほんごひろば」で、越谷在住の外国人の方を対象に日本語支援をしています。
「今の仕事に就いてから、英語を猛勉強したのですが、外国人の知人に教わるなど多くの人に助けてもらったんです。その恩返しをしたいという気持ちで始めました」
実際に活動してみると、藤野さん自身が教わることも多いそうで、「日本語について改めて考えさせられます。感動を言葉で伝える仕事をしているだけに、とても貴重な経験ですね」
映画を観るときはいつも期待感でいっぱい、という藤野さん。「オープニングで映画会社のマークが出ると、この作品で私はどういう世界に連れて行かれるんだろう、とワクワクします。あの瞬間が一番好きです」
仕事の原点は「感動」という藤野さんの記事に導かれ、映画との幸福な出会いをする人たちがこれからも増えていくことでしょう。
映画評論家として活躍する藤野貴子さん
プロフィール
1971年札幌市生まれ。小学3年生のときに越谷市に転入。越ヶ谷小、富士中、越谷西高校卒業。大学在籍中、映画の専門学校に通う。ビデオ映画の制作を経て、文筆業に転身。現在、雑誌などに映画やビデオ、海外ドラマの紹介記事や、俳優のインタビュー記事を発表中。
広報こしがや季刊版平成15年夏号に収録
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