更新日:2014年9月10日
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県知事賞 日本画 小林千晴さん
初めて家を出て一人暮らしをしたときに、自分は一人で生きてきたのではないんだなと実感。そして親のありがたみが身にしみました。それからちょっぴり価値観が変わりましたと話す小林千晴さん。コンクールのための制作や卒業制作に忙しい中、多摩美術大学のキャンパスで受賞の喜びや将来の夢などを伺いました。
(広報こしがや季刊版平成18年秋号に収録)
枠にとらわれずに自由に表現したい パリで個展ができたら最高ですね
「本当?本当に小林千晴って名前を言ったの?」と何度も確認。初めて出品した県美術展覧会(県展)日本画部門で、見事、県知事賞を受賞しました(作品名:日常)。「私より家族のほうが大騒ぎだったんですよ〜」と話す小林千晴さん。この作品は今まで描いてきたものとは、少し違う作品だったそうです。自分の中で考えていることをストレートに表現できた、思い入れの深い作品に仕上がりました。
幼いころに見た、家の近くにあったごみ置き場と一匹の犬の光景。そのときの記憶をモチーフに、イメージをふくらませ、普段は行わないような少し期間を空けて描く作業もしました。それだけに今回の受賞は特別の感慨があったようです。
県展受賞がきっかけで、地元越谷では「若手作家5人展」などの活動を展開中。小さいころから絵を描くのが大好きで、「紙とエンピツを持たせておけば静かだった」という千晴さん。中学校の担任の先生が美術担当だったこともあり、絵の道に進みたいと相談すると、日本画が向いていると言われたとか。両親の理解もあって、美術部が盛んな浦和第一女子高校に進み、大学へ入学。さらに学ぶために今、大学院を目指しています。
小林千晴さん
絵を描いている小林千晴さん
「作品は小さいものから大作まで年間8枚ほど描きます。基本的には動物を主役に描くことが多いです。思うように描けなかったり、色が出なかったりすると苦しいけれど、やっぱり描いている時間がとても楽しいですね。将来はもっといろいろなことにチャレンジして、ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂のような大きな壁画も描いてみたいんです」
無限の可能性を持ち、若さと情熱で夢に向かって輝く千晴さん。これからの活躍がとても楽しみです。
*若手作家5人展…平成18年9月21日〜26日、ぎゃらりーパステル(南越谷)にて開催されました。
日常(県知事賞受賞作品)
嵐が去って
沈黙の群れ
独り
空っぽ
プロフィール
1983年奈良県生まれ。5歳のとき越谷市に転入し、花田小・中央中学校を経て県立浦和第一女子高校から多摩美術大学絵画学科日本画専攻に進む。現在、大学4年生。今年は第56回埼玉県美術展覧会日本画部門で県知事賞を受賞、岐阜県臥龍(がりゅう)桜日本画大賞展で入選。今後は大学院への進学を目指し、将来はプロの画家として期待される。
広報こしがや季刊版平成18年秋号に収録
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