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越谷市 Koshigaya City

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JAXA 追跡ネットワーク技術センター・SSAシステムプロジェクトマネージャ 松浦 真弓さん

本当に地球は丸いのか、青いのか。いつか自分の目で見るのが夢なんです

宇宙開発事業団の新卒女性技術者第1号として入社以来、30年以上にわたって第一線で活躍している松浦真弓さん。
日本初となる平成20年の有人宇宙実験施設・日本実験棟『きぼう』と、27年の宇宙ステーション補給機『こうのとり』5号機の打ち上げの際は、地上の運用管制チームのリードフライトディレクタを務め、プロジェクトを成功に導くなど輝かしい実績を残しています。

プロフィール

昭和40年、草加市生まれ。埼玉県立越谷北高等学校から東海大学短期大学部へ進み、卒業後の昭和61年、宇宙開発事業団(現・ JAXA宇宙航空研究開発機構)に入社。新卒入社の女性技術者第1号として、衛星やロケットの軌道追跡、国際宇宙ステーションの実験棟『きぼう』および補給機『こうのとり』のフライトディレクタを担当。現在は筑波宇宙センターで、SSA(宇宙状況把握)システム開発プロジェクトの指揮を執っている。

宇宙への興味は先生の一言から

松浦さんが宇宙に興味を持ち始めたのは、小学校低学年のころ。
「理科の授業のとき先生が、「宇宙の果てはまだ誰も知らないんだよ」と言っていました。大人でも知らないことがあるということが当時の私には衝撃的で、それが宇宙に興味を持つきっかけでしたね。その後、中学3年生のときに『コスモス』という宇宙ドキュメンタリー番組を見て、こういう仕事がしたい!と意識するようになりました」と松浦さん。
宇宙との通信に必要な知識だろうと考えて電波工学を学んでいた大学2年生のとき、男女雇用機会均等法が制定され、朗報が届きます。
「宇宙開発事業団が女性の技術職の募集を始めたぞと、大学の先生が教えてくれました。それまでは技術職は男性しか募集していませんでしたから、もうこれは受けるしかない、ここしかない!という気持ちでしたね」
願いが叶って狭き門を突破。松浦さんは女性技術者第1号として歩み出します。

10年越しの『きぼう』打ち上げ成功

入社当初は、すでに宇宙で稼働している人工衛星を追跡し、軌道や姿勢のずれを計算して修正する業務を担当していました。
「最近の人工衛星は、自動で軌道や姿勢を調整できるものもありますが、当時は地上でコントロールしなければならない衛星がほとんどでした。最初に配属された部署は、大学の研究室のような雰囲気があって、働きながら勉強している感じで楽しかったですね」
その後、ロケットの追跡業務などの経験を経て、入社13年目の平成10年に国際宇宙ステーションに設置する日本実験棟『きぼう』の運用管制チームのメンバーとなります。
「きぼうは日本で初めての人を乗せた施設で、運用のノウハウがありませんでした。そのため、私を含むメンバー10人が順々にアメリカのNASA(アメリカ航空宇宙局)に行って運用技術を指導してもらい、その手法を手本にしながら日本の仕組みに合う運用技術を構築しました。その後、さまざまな装置の準備遅延やスペースシャトルのトラブルなどにより、当初は平成13年の打ち上げ予定が延びに延びて、最終的に平成20年になりました。約10年の間モチベーションを維持するのは苦労しましたが、フライトディレクタとして打ち上げの指揮を執り、無事に成功したときは達成感がありましたね」

3拠点に日本人がそろった奇跡

『きぼう』の成功によって、日本が国際宇宙ステーションの一員となる使命を果たした松浦さんは、平成23年から宇宙ステーションに生活用品や新しい実験装置などを補給する『こうのとり』の担当となり、平成27年に打ち上げた5号機でフライトディレクタを務めました。
「5号機のときは、宇宙ステーションに油井宇宙飛行士がいて、NASAには若田宇宙飛行士、日本には私たち、という3拠点に日本人がそろうというかつてない打ち上げでした。よく知っている2人と組めるのはとても安心感があって、打ち上げもトラブルなく、すごくスムーズにいきました」
そして現在は、地球周辺の宇宙空間に多数存在している使用済みの衛星やロケットの残骸など「スペースデブリ」と呼ばれる宇宙ごみの存在を把握し、稼働中の衛星などと衝突しないようにするSSA(宇宙状況把握)システムを開発するプロジェクトを率いています。
「チームというのは、各自の能力の足し算ではなく、かけ算で人数以上の成果を上げることだと思っています。チーム全員が気持ちよく仕事できるように配慮して、プロジェクトを成功させるのがリーダーの役割。当然プレッシャーはかかりますが、やりがいを感じる仕事ですね」

「地球を眺めながら月で一杯!」が夢

人工衛星やロケットの追跡、宇宙ステーションに関わる業務など、宇宙を観る仕事を続けてきた松浦さんには、実現したい夢がある。
「地球全体が眺められる場所から、地球は本当に丸いのか、どんな青色をしているのか、オーロラは本当に南極と北極で同時に発生しているのか、自分の目で見てみたいです。例えば、国際宇宙ステーションの高度はおよそ400キロ。でも、その距離では残念ながら地球全体は見えないんです。全体を見るなら月に行くのがベストかもしれません。誰でも宇宙旅行で月へ行けるようになったら、私も月に行って、地球を眺めながらお酒を飲みたいですね」
越谷に住んでいる人達にも、もっと宇宙を身近に感じてほしいという松浦さん。
「長年この仕事をしてきて思うのは、地球は宇宙に浮かんでいる存在の1つで、考えようによっては私たちも宇宙人だろうと。そういう視点で見れば宇宙が身近に感じられて、興味を持ってもらいやすいかなと思います。筑波宇宙センターにある展示館では、『きぼう』や『こうのとり』などの実物大の模型を見ることができます。皆さんに来てもらえたらうれしいです」

インタビュー記事のダウンロード

広報こしがや季刊版 令和元年12月(令和元年冬号)に掲載

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電話:048-963-9117
ファックス:048-965-0943

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