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越谷市 Koshigaya City

更新日:2025年12月1日

ページ番号は112223です。

令和7年所信表明

 令和7年(2025年)12月定例市議会をご招集申し上げましたところ、議員の様には、ご健勝のうちにご出席いただきありがとうございます。
 このたび、私は先の選挙におきまして多くの市民の皆様からのご支持をいただき、引き続き越谷市長として市政を担当させていただくことになりました。これまでの4年間で築き上げてきたまちづくりの経験と実績、そして、その歩みの中で得た市民の皆様からの信頼を礎に、改めて「越谷の未来」に対する覚悟と責任を持って、新たな一歩を踏み出していきたいと思います。
 さて、私は、4年前の市長就任時に「いのちと暮らしを守る」「子どもが輝く社会に」「越谷の未来を創る」を政策の三本柱として掲げ、その実現に向けて全力で市政運営に取り組んでまいりました。この間、市政を着実に前進させることができたのも、ひとえに議員の皆様をはじめ市民の皆様の限りないご支援と格別なご理解・ご協力の賜物であると、改めて感謝を申し上げます。
 本日は、市長就任2期目にあたりまして、私の今後の市政運営に対する所信を申し述べさせていただきます。
 私の1期目の4年間は、多くの「危機」と多くの「喜び」が交差する、まさに激動の4年間でした。新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大や記録的豪雨による大規模水害、さらには本格的な人口減少局面への転換など、様々な危機に直面し、その度に市民の皆様と一丸となって立ち向かってまいりました。一方で、本市出身力士である阿炎関の大相撲での幕内優勝や地元プロバスケットボールクラブである越谷アルファーズのB1昇格、本市在住の倉橋香衣選手によるパリパラリンピック車いすラグビーでの金メダル獲得、地元叡明高校の甲子園初出場など、スポーツ分野を中心に多くのうれしい話題もありました。皆様の活躍により、全国に「越谷」の名が広まり、本市の魅力が市内外に広く発信されたことを大変うれしく思います。こうした様々な経験を経て、本市は埼玉県南東部地域の中核都市として、確実に発展を続けることができたと自負しております。
 しかし、いま、本市は大きな転換点に立っています。少子高齢化、頻発化・激甚化する自然災害、公共施設の老朽化、そして深刻化する財政負担。こうした課題にどう向き合い、越谷の未来をどう築いていくのか。問われているのは、次の世代のために責任ある市政をどう実現するかということです。
 そこで2期目では、現在、来年度からスタートする第5次越谷市総合振興計画後期基本計画を策定しているところですが、引き続き本計画の着実な推進を図るとともに、私が1期目に掲げた政策の三本柱を「さらに進化、もっと深化」させることで、より強靱な柱としてバージョンアップし、越谷の次のステージに向け、市民の皆様とともに歩みを進めてまいります。以下、その三本柱に沿って説明させていただきます。

 まず、第一の柱は、「いのちと暮らしを守る」です。
 安全で安心なまちづくりを目指す上では、市民の皆様の「いのち」と「暮らし」を守ることが最重要であることから、この2期目においても私の政策の一丁目一番地として掲げさせていただきました。世界全体に様々な脅威をもたらした新型コロナウイルス感染症が5類感染症に引き下げられて以降、徐々にコロナ禍以前の日常を取り戻しつつあります。その一方で、地球温暖化などの影響により、自然災害が頻発化・激甚化し、5本の1級河川が流れる本市では、台風や集中豪雨時の浸水被害リスクを常に抱えています。このような状況下において、市民の皆様の生命と財産を守るためには、事態に的確に対応することはもちろんのこと、平常時から自助、共助、公助のそれぞれの立場で対策を講じ、災害に備えた「強靱な地域」をつくることが不可欠です。また、人口減少や高齢化の進展などを背景に地域コミュニティの希薄化が進み、地域福祉課題も複雑・多様化する中で、年齢や性別、国籍、文化などを問わず、だれもが地域で支え合って暮らしていける共生の社会システムづくりが大きな課題となっています。さらに、物価高騰対策や市民の皆様の暮らしを支える交通手段の確保、治安に対する不安を払拭することで、だれもが日常生活を安全・安心・快適に過ごすことのできる「暮らし」を守ることが、市長である私に与えられた使命であると考えております。その実現のため、以下の取組を進めてまいります。
 「災害対策・水害対策の強化」については、さらなる治水対策の充実に向けて、埼玉県が整備する新規調節池と一体となった調整池の整備を推進するとともに、排水ポンプの増強やせんげん台駅東口における地下雨水貯留施設の整備を進めてまいります。また、いざというときに快適に過ごせる避難環境を整備するため、地域体育館にエアコンを設置するとともに、大切な家族の一員であるペットが同行できる避難所の整備や、感染症対策を踏まえた災害用備蓄の充実に努めてまいります。
 「共生社会・健康都市・つながりのあるまち」については、市民の皆様の命を支える市立病院の持続的な経営を行うため、さらなる経営健全化に努めるとともに、引き続き施設再整備の方向性について検討する中で一定の結論を出してまいります。また、高齢化の進展に伴い、認知症の方が増えていくことが予測されることから、認知症の早期発見、診断、予防など認知症の方に対する支援の充実を図るため、認知症検診や聴力検診などを実施してまいります。障がいのある方に対しては、地域の中で生活を支える体制の整備を進めるとともに、社会参加の促進や情報提供の充実を図ってまいります。複雑・多様化する地域福祉課題に対しては、ひきこもり地域支援センターを設置するとともに、ケアラー・ヤングケアラー支援の充実を図るほか、多様性を尊重するジェンダー平等社会を推進してまいります。コミュニティ意識の醸成に向けては、地域のつながりを深めるため、自治会活動等に対する支援の充実を通して地区コミュニティの活性化を図るとともに、地域活動の拠点施設である新たな川柳地区センター・公民館の整備を進めてまいります。さらに、市民の利便性向上及び災害時の避難環境の充実を図るため、公共施設においてWi-Fiの導入を推進してまいります。
 「安全・安心な暮らしができる環境の構築」については、高齢者をはじめとする市民の皆様の移動支援を充実するため、キャッシュレス運賃補助事業を実施し てまいります。また、市民の皆様の治安に対する不安を払拭するため、防犯カメラのさらなる設置や資材置場(ヤード等)の監視と規制の強化を図るとともに、 防犯に配慮した道路照明灯の設置を進めてまいります。さらに、本市ではこれまで物価高騰対策として、中小事業者や農業者に対する支援や省エネ家電購入に対する補助を行ってまいりましたが、今後も国の交付金などを活用し必要な支援を実施してまいります。

 続いて、第二の柱は、「こども・若者が輝く地域をつくる」です。
 こどもや若者は地域の未来そのものです。しかしながら、少子化が進行する中、生活様式の多様化などにより、次代を担うこども・若者を取り巻く環境は大きく変化しています。そこで、すべてのこどもが安心して成長できるよう保育・教育・福祉の切れ目ない支援体制を構築し、子育て家庭を地域全体で支える仕組みの充実が求められています。そして、こどもや若者が「このまちで育ってよかっ た」「このまちで夢を実現したい」と思える地域づくりを進めることが、越谷の未来に向けた最大の投資であると考えております。その実現のため、以下の取組を進めてまいります。
 「子育てしやすいまち」については、子育て中の方が安心して子育てできる環境を整備するため、産後ケアの充実など孤立させない子育て支援や子育てに関する悩みを気軽に相談し合う場への支援を進めるとともに、市内3か所目となる病児保育室を開設してまいります。また、待機児童の解消や多様で良質な保育サー ビスを安定的に提供するために民間保育園等の人材確保に対する支援を行うとともに、学童保育のさらなる拡充を図ってまいります。
 「快適な学校・確かな学力の確保」については、快適な学習環境づくりを目指し、暑熱対策として、特別教室等へのエアコン設置を進めてまいります。また、すべての児童生徒がその意欲や能力に応じた力を発揮するための環境を整備するため、一人ひとりの状況に応じた教育支援を行うべく、通級指導やスペシャルサポートルームの拡充を図るほか、スクール・サポート・スタッフの配置期間の延長を実施してまいります。さらに、米をはじめとする給食材料全体の値上がりが 続く中、これまで実施してきた学校給食費の一部公費負担を継続するとともに、地場農産物の給食使用の推進を図ってまいります。加えて、児童生徒の健やかな体を育む給食を安定的に提供するため、給食施設を適正に維持管理するとともに、持続可能な給食提供体制の確立に向けて給食施設整備基本構想を策定してまいります。
 「こどもの権利・居場所・遊び場の充実」については、こどもたち一人ひとりの声に耳を傾けながら市政を進めていくため、1期目でも掲げた本市独自のこどもの権利条例制定に向け、引き続き検討を進めてまいります。また、こどもが家や学校以外で安心して過ごすことのできる居場所を確保するため、こども食堂など多様な居場所への支援を拡充するとともに、家庭・学校・地域等と連携を図りながら、不登校児童生徒への支援の充実や夏休みにおける居場所づくりを推進してまいります。さらに、地域の中でスポーツや遊びなどの多様な体験を通じて自らの可能性を伸ばせる環境を整備するため、新規調節池の底面活用により、アーバンスポーツ等の推進を図るとともに、地域の身近な公園において、ボール遊びができる環境づくりの推進や水遊び場(じゃぶじゃぶ池)の改修を進めてまいります。

 最後に、第三の柱は、「持続可能な幸ある未来を創る」です。
 人口減少や少子高齢化に直面する中で、本市が今後も持続可能なまちづくりを進めていくためには、限られた財源や人材などの経営資源を最大限に有効活用しながら、多様化する市民ニーズや老朽化が進む公共施設・公共インフラの維持管理、さらには脱炭素やデジタル化などの新しい社会潮流に的確に対応していかなければなりません。これらの課題に対しては、市民の皆様の視点に立った適切な事業の選択と集中により、質の高い行政サービスを安定的に提供できる行政運営が求められています。また、商業・農業など地域経済のさらなる振興や本市の魅力発信を通して、だれもが将来に希望を持てる地域社会を構築することが重要であると考えております。市民の皆様が幸せを実感しながら暮らし続けられるまちをつくり、それを次の世代へ引き継いでいく。そのための基盤をこの4年間で確立していくため、以下の取組を進めてまいります。
 「商業・農業など地域経済の活性化」については、引き続き、荻島地区産業団地の整備を推進するとともに、都心に近い地理的特性を活かした積極的な企業誘致や、地域に根差した企業を育成するため、創業者や中小企業に対する支援の充実を図ってまいります。また、高収益化を目指す都市型農業を推進するとともに、農地の保全・有効活用を図る農地集積事業の推進や持続的に農業が行われるための農業者支援を継続してまいります。さらに、市内事業者の持続的な発展を目指し、住宅・店舗改修促進補助金の拡充を図ってまいります。
 「観光・環境・プロモーションの推進」については、レイクタウン地内における越谷アルファーズの新たなホームアリーナ整備を支援するとともに、越谷サン シティについては、審議会での審議を踏まえ整備を進めてまいります。また、ブランドメッセージ「水遊都市KOSHIGAYA」のもと、シティプロモーションを強化し、まちのイメージ向上とブランディングに取り組むとともに、本市の 貴重な資源である伝統芸能や指定文化財を将来にわたり守り継承するための支援を拡充してまいります。さらなる脱炭素の推進に向けては、公共施設においてLED照明等の省エネ設備を設置するとともに、再生可能エネルギーの導入を推進してまいります。さらに、都市災害防止や都市景観の向上を図るため、せんげん台駅西口における無電柱化を推進するほか、だれもが利用しやすく安全な公園を目指し、引き続き平方公園の整備を推進してまいります。
 「財政運営と公共施設、公共インフラのマネジメント適正化」については、将来に負担を押し付けない適切な財政運営に努めるとともに、市民生活に不可欠な公共インフラの整備と計画的な更新、さらには一斉に更新時期を迎える公共施設については、統廃合を含めた適正管理に努めるなど、未来につなぐための計画的な施設マネジメントを推進してまいります。また、市民の皆様にとって利便性の高い行政サービスを継続的に提供するため、県内でもトップレベルの行政手続き のオンライン化やAI・RPAを活用した業務の効率化など、さらなるDXの推進を図ってまいります。さらに、平常時の交通渋滞緩和や物資の円滑な輸送に加え、災害時の避難路や緊急輸送道路を確保するため、都市計画道路健康福祉村大袋線の整備を推進してまいります。

 以上、私の市政運営に対する所信の一端を申し述べさせていただきました。
 これからの越谷に必要なのは、単なる投資や新規事業の拡大ではありません。 暮らしを支える基盤である医療・介護・教育・防災・交通など、だれもが安心して暮らせる仕組みを維持・強化すること。そして、限られた財源を堅実に管理し、将来世代に過度な負担を残さないこと。私はこの市政運営の基本を、ぶれることなく大切にしていきます。
 そのうえで、市民の皆様一人ひとりの声に耳を傾け、身近な課題に真正面から向き合い、変える勇気と、守るべきは守りぬく覚悟で、越谷の未来を皆様とともに創っていきたいと思います。私は、今後も目の前に山積する政策課題に対し積極果敢に向き合うとともに、引き続き安定的で質の高い行政サービスを提供することにより、越谷市に住んでいる方には、「住んでいてよかったまち越谷」「住み続けたいまち越谷」、そしてこれから住まいを決める方には、「住みたいまち越谷」と感じていただけるよう全身全霊をもって市政運営に尽力してまいる所存でございます。
  議員の皆様、市民の皆様には、限りないご助言とご指導、そしてご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げ、私の所信表明とさせていただきます。
 これからの4年間も、よろしくお願い申し上げます。

このページに関するお問い合わせ

市長公室 秘書課(本庁舎4階)
電話:048-963-9111
ファクス:048-965-0943

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