平成24年度予算編成においては、歳入の確保が非常に厳しい状況の中で、安全・安心なまちづくりを念頭に市民生活を第一に考え、限られた財源を重点的・効果的に配分に努めました。さらに、昨年度からスタートした第4次越谷市総合振興計画で本市の将来像とした「水と緑と太陽に恵まれた　人と地域が支える安全・安心・快適都市」の着実な実現に向けて、充実した地域医療体制の整備や子育てしやすい環境づくりを重視した予算編成を行いました。
　平成24年度予算は、一般会計で対前年度比1.2パーセント減の820億円、9つの特別会計と病院事業会計を合わせた全会計の総額は対前年度比2.2パーセント増の1554億4200万円となっています。

　歳入では、全体の53.5パーセントを占める市税は、依然として厳しい経済情勢の影響を受けています。個人市民税において、年少扶養控除の廃止や特定扶養控除の縮減などの税制改正による増収が見込まれますが、固定資産の評価替に伴う課税標準の引き下げなどにより固定資産税の減収が見込まれ、市税全体では前年度比0.3パーセント増とわずかな増収にとどまり、438億3200万円となっています。また、地方交付税を37億円とし、市債は、（仮称）障がい児施設整備事業、保育所整備事業、（仮称）越谷市保健所整備事業に係る借入れが主なもので、臨時財政対策債41億円を含め、対前年度比11.2パーセント増の69億4300万円となっています。

　歳出では、景気低迷などの影響を受け生活保護費が増加しているほか、生活介護給付費の増などにより福祉サービスの提供に係る扶助費が対前年度比1.3パーセント増の190億2807万円、構成比で23.2パーセントと最も大きな割合を占めています。

なお、市民1人当たりに換算した予算額と市税負担額は次のとおりです。（平成24年3月1日現在総人口329,148人）

　特別会計は、特定の歳入歳出を、一般の歳入歳出と区別して経理するための会計です。9つの特別会計の総額は、621億2200万円で、前年度に比べ7.0パーセントの増となっていますが、これは国民健康保険特別会計や介護保険特別会計で給付費が増加したことなどによるものです｡

　国民健康保険特別会計は、療養給付費など保険給付費の増加などにより、対前年度比7.6パーセント増の333億5000万円、後期高齢者医療特別会計は、保険給付を行う埼玉県後期高齢者医療広域連合への納付金などで25億円となっています。
　介護保険特別会計は、報酬改定への対応と要介護者の増加による給付費の伸びなどにより、対前年度比13.1パーセント増の118億6000万円となっています。
　また、快適で安全なまちづくりを進める土地区画整理特別会計は、東越谷、七左第一、西大袋の3会計があり、合計で31億5000万円です。
　このほか、公共下水道特別会計は、対前年度比0.4％減の110億円、公共用地先行取得特別会計は、（仮称）第4老人福祉センター整備に係る用地の利子償還や（仮称）増林公園用地を一般会計に処分するもので、対前年度比68.2パーセント減の2億1000万円となっています。
　さらに、越谷駅東口再開発施設のオープンに合わせて越谷駅東口駐車場事業を実施するため新たに越谷駅東口駐車場会計を設置し、指定管理者への管理運営委託料などで5200万円の予算となっています。