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越谷市 Koshigaya City

現在地

更新日:2023年9月12日

ページ番号は9639です。

コシガヤホシクサの野生復帰を目指して

コシガヤホシクサとは?

 コシガヤホシクサは、ため池の岸辺や河原、水中に生育するホシクサ科の水草の一種です。
 8月から9月にかけて白い星型の小さな花をつける植物で、越谷で発見されたことから、「 越谷星草 (こしがやほしくさ)」という名前がついています。「干し草」ではありません。
 線形の葉が束のように生えており、草の大きさは十数センチほどです。毎年春に発芽し、冬に枯れて種を落とす一年草です。

コシガヤホシクサの写真
栽培中のコシガヤホシクサと、マッチ棒と対比した花

越谷での発見から野生絶滅まで

 コシガヤホシクサは、昭和13年に旧越ヶ谷町の元荒川付近で発見され、翌年新種のホシクサとして発表されました。このとき、発見地にちなんでコシガヤホシクサと命名されましたが、その後越谷市周辺では見られなくなりました。
 昭和50年には、茨城県下妻市の砂沼という農業用のため池で再発見されましたが、ため池の環境の変化により平成6年に絶滅してしまいました。しかし、残されていた種子から、国立科学博物館筑波実験植物園などの関係機関により、現在は砂沼での野生復帰の取り組みが進められています。

越谷市での取り組み

 越谷市では、「越谷」の名を持つ貴重な植物であるコシガヤホシクサを越谷で野生復帰させる取り組みを進めています。またこの取り組みにより、かつてこの植物が生育していた豊かな自然環境が復元されることも期待しています。

種子を増やすための栽培

栽培のようす
水槽での栽培と、管理作業のようす

 コシガヤホシクサは、現在環境省のレッドリスト※において「野生絶滅」とされています。越谷市では、国立科学博物館筑波実験植物園から種子の提供や技術指導を受けながら、平成23年から越谷市農業技術センターにおいてコシガヤホシクサの栽培を行っています。この栽培によって、「コシガヤホシクサという (しゅ)」を保存するとともに、野生復帰の取り組みに必要とされる種子の増殖を行うものです。
※環境省レッドリストとは
環境省が、野生生物の保全のために、絶滅のおそれのある種を的確に把握し、一般への理解を広める必要があることから作成・公表している、日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト。

野生復帰に向けた播種実験

 「野生絶滅」とされているこの植物は、慎重な取扱が必要です。越谷市では、専門家や関係機関との検討・協議を進めた結果、平成26年から、野生復帰に必要となる生育条件のデータ収集などのために、播種実験を行っています。実験は、かつてコシガヤホシクサが発見されたと考えられる葛西用水路瓦曽根溜井で行い、平成29年までは発芽し用水が入った後、数か月で生存個体が見られなくなりましたが、平成30年の実験から継続して開花、結実に至っています。今年(令和5年)も、生育に適した条件を検証するため、実験を行っています。

学校での栽培やPRの取り組み

 コシガヤホシクサを多くの皆さんに知ってもらうため、毎年夏から秋の時期の開花期間中に、市役所ロビーや越谷アリタキ植物園、児童館などで特別展示を行っています。平成30年9月には、発見80周年を記念したシンポジウムを開催しました。また、市内の中央中学校では科学部の生徒が栽培を行っています。

このページに関するお問い合わせ

環境経済部 環境政策課(第三庁舎4階)
電話:048-963-9183
ファクス:048-963-9175

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